【2027年度最新版】慶應義塾大学法学部FIT入試・指定校推薦を徹底解説|日程・出願条件・評価軸・対策
慶應義塾大学法学部を総合型・学校推薦型選抜で目指す場合、中心となるのは「FIT入試」と「指定校による推薦入試」です。FIT入試は一芸入試ではなく、書類、論述、口頭試問または面接を通して、知的基礎、経験、将来構想の一貫性を問う入試です。2027年度の公式募集要項をもとに、方式の違い、日程、評価軸と対策を解説します。
情報更新日:2026年7月14日
入試情報は変更される可能性があります。出願時には必ず慶應義塾大学の2027年度FIT入試募集要項を確認してください。
この記事でわかること
- 2027年度FIT入試のA方式・B方式の違い
- 法律学科・政治学科の募集人員と入試日程
- 書類、論述試験、総合考査、口頭試問・面接の評価軸
- 指定校推薦について公表されている情報と注意点
- 合格に向けて、いつ何を準備すべきか
目次
- 2027年度の入試方式と重要な注意点
- FIT入試の募集人員・日程・出願条件
- 慶應法学部が評価する力
- A方式・B方式別の対策
- 指定校推薦の仕組みと対策
- 合格から逆算した準備スケジュール
1.2027年度の入試方式と重要な注意点
2027年度に法律学科・政治学科で実施されるのは、自己推薦形式のFIT入試(総合型選抜)と、慶應が指定した高校から学校長推薦を受けて出願する指定校推薦(学校推薦型選抜)です。
2027年度FIT入試では、法律学科と政治学科の併願はできません。一方、同じ学科であればA方式とB方式を併願できます。FIT入試は法学部を第一志望とし、合格した場合に入学を確約できることが条件です。他大学や慶應の他学部への出願自体は禁止されていませんが、FIT入試に合格した場合は法学部へ進学する前提になります。公式FAQにも同様の説明があります。
なお、A方式・B方式は2028年度入試から統合される予定です。したがって、2027年度は現行のA・B方式で行われる最後の年度です。2028年度の変更予告を、2027年度入試に誤って当てはめないよう注意してください。
2.FIT入試の募集人員・日程・出願条件
募集人員
| 学科 | 募集人員 |
|---|---|
| 法律学科 | A方式・B方式合計で最大80名 |
| 政治学科 | A方式・B方式合計で最大80名 |
「最大80名」であり、必ず80名が合格するわけではありません。B方式では、出身高校の所在地に応じて全国を7地域に分け、各地域から各学科最大10名程度を合格者とします。ただし、地域ごとの充足状況によっては総合成績を優先した調整が行われます。
2027年度の日程
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| Web出願登録・検定料支払い | 2026年8月3日(月)10:00〜9月3日(木)17:00 |
| 出願書類の郵送 | 2026年9月1日(火)〜9月3日(木)※締切日消印有効 |
| 第1次選考合格発表 | 2026年9月15日(火)10:00 |
| A方式・第2次選考 | 2026年9月19日(土)・三田キャンパス |
| B方式・第2次選考 | 2026年9月20日(日)・三田キャンパス |
| 最終合格発表 | 2026年11月2日(月)10:00 |
| 入学手続 | 2026年11月27日(金)〜12月11日(金) |
Web登録は8月から始まりますが、郵送期間は3日間しかありません。しかも志望理由書は本人の自筆、B方式の評価書は高校教員または学校長による作成・厳封が必要です。9月になってから書類を準備する計画では間に合いません。
A方式の出願条件
A方式に評定の明示的な最低基準はありませんが、調査書を含む書類は審査されます。外国語、文化・芸術・スポーツ、リーダーシップ、ボランティア、国際交流、学業、独自の活動などで優れた実績を上げ、活動や語学力を示す場合は原則として証明資料を提出します。
B方式の出願条件
B方式では、調査書における次のすべてが4.0以上でなければなりません。
- 外国語
- 数学
- 国語
- 地理歴史
- 公民
- 全体の学習成績の状況
全体だけでなく、指定5教科のうち1教科でも4.0未満なら原則として出願できません。高校に調査書上の数値を確認しましょう。
提出書類の違い
| 書類 | A方式 | B方式 |
|---|---|---|
| 志願者調書 | ○ | ○ |
| 志望理由書(800字以内・自筆) | ○ | ○ |
| 自己推薦書 | ○ | ― |
| 評価書 | ― | ○ |
| 調査書等 | ○ | ○ |
志望理由書は、「なぜ法律学/政治学を慶應法学部で学ぶのか」「その学びが将来どのような意味を持つのか」を800字以内で述べます。A方式の自己推薦書では、顕著な取り組みと成果、法学部での学びを経た社会貢献を表現します。
3.慶應法学部が評価する力
法学部のアドミッション・ポリシーでは、①主体的に学ぶ姿勢、②社会の事象を法律学・政治学の視点から分析・判断する基礎的知見、論理的思考力、表現力、③国際的視野と多様な価値観を受け入れ、新しい社会を先導する意欲が示されています。法律学科と政治学科で入試時に掲げる学生像は共通ですが、入学後に用いる学問的な方法は異なります。
- 法律学科:社会問題を権利・義務、ルール、制度、紛争解決の観点から精確に捉える力
- 政治学科:個別の出来事を権力、制度、歴史、国際関係、集団の意思決定との関係で捉える力
「社会問題を解決したい」だけでは不十分です。問題のどこを、法律学または政治学のどの方法で研究するのかまで具体化しましょう。
2026年度の公式選考結果では、法律学科A方式306名、B方式197名、政治学科A方式306名、B方式199名が出願しました。最終合格者は順に53名、46名、56名、46名です。ただし、A・B両方式の重複合格者もそれぞれに数えられているため、単純な実質倍率は算出できません。
4.A方式・B方式別の対策
A方式:経験の派手さより「知的に意味づける力」が必要
第1次は書類審査です。問題意識、行動、得た知見、残った問い、大学での学び、将来の社会貢献を一本の論理で結びます。実績の羅列や肩書だけでは不十分です。
第2次は、50分の模擬講義、45分の論述、約15分の口頭試問です。論述では講義を理解し、その考え方を別の社会問題へ応用する力が問われます。
口頭試問は、その場で示されたテーマについて複数教員と質疑応答を行います。2027年度は開始前の自己紹介がありません。暗記した自己PRではなく、未知の問いを整理し、反論を踏まえて考える練習が必要です。
B方式:高い評定に加え、資料分析と短文論述が問われる
第2次選考は総合考査Ⅰ・Ⅱが各45分、面接が約10分です。
- 総合考査Ⅰ:グラフ、表、データ、条文、判例などから読み取れる内容を400字程度で整理
- 総合考査Ⅱ:与えられたテーマについて400字程度の小論文を執筆
- 面接:個人面接
総合考査Ⅰは、比較、変化、例外に注目し、相関と因果を混同せず要約する練習が有効です。Ⅱは結論と根拠を400字で収めます。過去には人口・高齢化、男女格差、国際世論などの資料、民主主義や外国人への公的扶助などの論題が出ています。詳細は大学公式の過去問概要で確認できます。
A・B方式の選び方
- 評定条件を満たし、学校での学習成果を軸に戦うならB方式が候補
- 証明可能な活動実績と、それを学問へ接続する材料があるならA方式が候補
- B方式の条件も満たすA方式志願者は、同一学科でのA・B併願も検討可能
A方式は評定条件がないから簡単なのではなく、B方式も評定4.0だけで合格できるわけではありません。最終合否は書類と第2次を合わせた総合判定です。
5.指定校推薦の仕組みと対策
指定校推薦は、慶應義塾大学が指定した高校からの学校長推薦に基づく入試です。大学は例年6月頃、推薦を依頼する高校へ募集要項を送り、出願は11月頃と公表しています。対象校、校内の推薦枠、評定条件、提出書類の詳細は一般公開されていないため、在籍高校の進路指導担当への確認が必要です。指定校推薦の公式案内では、学業だけでなく、学業以外にも優れた実績を持つ個性豊かな学生を求めると説明されています。
2026年度の公式結果では、法律学科で志願者74名全員、政治学科で志願者77名全員が合格しています。しかし、この数字を見て「出願できれば簡単」と判断するのは危険です。指定校推薦では、大学への出願前に高校内の選考を通過する必要があり、応募者がすでに絞られているからです。
対策の中心は、評定、出欠、学校・課外活動、教員との信頼を日頃から積み上げることです。高校1・2年生は、自校が対象か、校内選考で何が求められるかを早めに確認しましょう。
6.合格から逆算した準備スケジュール
2026年7月時点では、①B方式の評定またはA方式の証明資料を確認、②学科・方式を決定、③社会課題・研究上の問い・慶應での学び・将来構想を結んで書類を作成、④模擬講義の要約、資料読解、400字論述、口頭試問・面接を並行して進めます。FITは不確実性の高い選抜のため、英語・地歴・国語や小論文など一般選抜の学習も止めないことが重要です。
総合型選抜は、志望理由書だけを仕上げれば合格できる入試ではありません。大学・学部研究、入試制度の理解、出願条件、活動、評定・英語資格、書類、論述、面接までを一つの戦略として設計する必要があります。
まとめ
2027年度の慶應義塾大学法学部FIT入試は、法律学科・政治学科ともA・B方式合計で最大80名を募集します。A方式は活動実績と自己推薦書、模擬講義後の論述、口頭試問が中心です。B方式は指定5教科と全体の評定4.0以上が必要で、総合考査と個人面接が行われます。
共通して問われるのは、実績の多さではなく、社会への関心を法律学・政治学の問いに変換し、自分の経験と大学での学びを一貫した構想として示す力です。合格をゴールにせず、入学後に何を研究し、社会でどう価値を生み出すのかまで考えることが、結果として最も強い対策になります。
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