自己推薦書と志望理由書の違い|書き分けと両方出す時の役割分担

監修:エクシオアカデミー 教務部

推薦入試・総合型選抜の出願書類には、「志望理由書」のほかに「自己推薦書」を課す大学があります。似ているようで、この2つはアピールの主語が異なる書類です。結論を先に言えば、志望理由書は「大学に向かう気持ち」を、自己推薦書は「自分の中身」を語ります。この違いを意識せずに混同したまま書くと、どちらも同じ内容の焼き直しになり、印象の薄い書類になってしまいます。この記事では、2つの書類の違いと書き分けの手順を具体的に解説します。

2つの書類の違い

志望理由書自己推薦書
中心の問いなぜこの大学・学部で学びたいか自分はどんな人間で、何ができるか
主役大学と自分の接点自分自身の強み・経験
構成の軸志望動機→学びたいこと→将来像強み→根拠となる経験→大学での活かし方
語りの方向自分から大学へ(外向き)自分の内側を掘る(内向き)

志望理由書は「大学へのラブレター」、自己推薦書は「自分のプレゼン資料」とイメージすると分かりやすいでしょう。ラブレターは相手(大学)のどこに惹かれたかを語り、プレゼン資料は自分に何ができるかを証拠つきで示します。向いている方向が逆なのです。

なぜ混同すると評価が下がるのか

2つを混同すると、典型的には次のような失敗が起きます。

つまり書き分けは、単なる形式の問題ではなく、限られた文字数で伝わる情報量を最大化するための工夫なのです。

書き分けのポイント

同じ経験を「切り口違い」で書く例

書き分けのイメージをつかむために、「文化祭でクラス企画のまとめ役を務めた」という一つの経験を、2つの書類でどう扱うかを比べてみましょう。

同じ出来事でも、前者は「そこから何に興味を持ったか」、後者は「そこで自分がどう動いたか」に焦点が移っています。素材は一つでも、二つの書類でまったく違う役割を果たせるのです。

どちらの書類でも共通する評価軸

共通して重視されるのは、具体性と一貫性です。「協調性がある」「努力家です」といった抽象的な長所は、誰でも書けるため印象に残りません。固有の場面・とった行動・その結果を、事実として語ることが大切です。実績が華やかでなくても、経験の掘り下げ方で十分に差はつきます。活動が少ない場合の書き方は活動実績が少なくても書ける志望理由書のつくり方で詳しく解説しています。

そしてもう一つが一貫性です。2つの書類と面接の受け答えが、一人の人物像として矛盾なくつながっていること。評定や実績で不利を感じる人ほど、この一貫性が評価の軸になります。考え方は評定より一貫性が評価される理由にまとめています。書き方の基本を例文つきで確認したい場合は志望理由書の書き方完全ガイドもご覧ください。

書き始める前の準備手順

書き分けを成功させる鍵は、執筆前の準備にあります。次の順で進めると、重複や中身の薄さを防げます。

  1. 要項を読み、それぞれの問い(設問)を書き出す:文字数と、何を書かせようとしているかを確認します。
  2. 手元の経験を棚卸しする:印象に残った経験を10〜20個、箇条書きで出します。
  3. 経験を2つの書類に振り分ける:どの経験を、どちらで、どの切り口で使うかを決めます。同じ経験を両方で使う場合は、切り口が違うことを確認します。
  4. それぞれの骨子を箇条書きで作る:結論から順に並べ、論理がつながっているかを見ます。
  5. 骨子の段階で第三者に見てもらう:本文を書く前にずれを直すと、大きな手戻りを防げます。

この準備をしておくと、いざ書き始めてから「内容が似てしまった」と気づいて書き直す、という直前期に多い失敗を避けられます。

書き上げてからの仕上げ方

初稿ができたら、2つの書類を並べて「同じ表現・同じエピソードが同じ切り口で重複していないか」を確認します。重複があれば、どちらかの切り口を変えるか、片方に寄せます。そのうえで第三者に添削してもらい、面接で深掘りされても耐えられるかを点検しましょう。オンライン添削なら、書類ごとの役割分担も含めて指摘を受けながら仕上げられます。提出から完成までの流れは志望理由書のオンライン添削サイクルを参考にしてください。出願直前で時間がない場合の進め方は出願直前でも間に合う短期集中の手順で解説しています。

大学ごとに要求は異なる——要項の確認を

「自己推薦書」という名称で実質的に志望理由を求める大学もあれば、活動報告書と一体になっている場合もあります。書類の名前だけで中身を判断せず、必ず志望校の最新の募集要項で、求められている内容と文字数を確認してから構成を設計しましょう。学校推薦型選抜では出願要件や提出書類が方式ごとに異なるため、募集要項の該当箇所を早めに読み込んでおくと安心です。

よくある質問

自己推薦書と志望理由書、どちらから書くべきですか

自己分析が先という点では順番の優劣はありませんが、志望理由書で「大学との接点」を先に固めると、自己推薦書で「その接点に自分の強みをどう結びつけるか」を書きやすくなります。迷う場合は志望理由書から着手するとよいでしょう。

両方に同じエピソードを使ってもいいですか

使って構いません。ただし切り口を変えるのが条件です。同じ経験でも「問題意識の出発点」と「強みの根拠」では語り方が変わります。まったく同じ書き方で重複させるのは避けましょう。

自己推薦書に書く「強み」が思いつきません

特別な受賞歴や役職は必要ありません。日常の中で自分から動いた場面、粘り強く続けたこと、人と関わって工夫したことを振り返ると、行動の中に強みが見つかります。抽象的な性格ではなく、具体的な行動から探すのがコツです。

自己推薦書そのものの800字の配分テンプレと注釈つき例文は自己推薦書とは?書き方の構成テンプレと例文(800字)にまとめています。

自己推薦書を課す入試は大学ごとに評価の重点が異なります。専攻別に研究対象が分かれる中央大学文学部の自己推薦入試や、社会課題への視点を問う中央大学総合政策学部は、同じ「自己推薦書」でも書くべき中身が変わる例として参考になります。

「自己PR」という名称で提出を求められることもあります。志望理由書・自己推薦書との書き分けに迷ったら、大学受験の自己PR書き方|評価される構成と題材化で題材の選び方から確認してください。

まとめ

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エクシオアカデミーは、総合型選抜・学校推薦型選抜を専門とする完全オンラインの塾で、全国どこからでも受講できます。志望校の要項を一緒に読み解き、書類ごとの役割分担から構成づくり・添削まで、オンラインのマンツーマンで支援します。書類の種類が多くて混乱している方は、まず無料受験相談でご相談ください。

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この記事の監修者

エクシオアカデミー 教務部

監修責任者:代表講師 髙久大輝

総合型選抜・学校推薦型選抜の指導を担当する教務部が、公開前に内容を確認したうえで掲載しています。年度で変わる入試情報は断定を避け、必ず大学公式の募集要項の確認をご案内しています。

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