活動実績が少なくても書ける志望理由書のつくり方|オンライン指導の視点から

監修:エクシオアカデミー 教務部

「全国大会の実績も、留学経験もない。書けることがない」——総合型選抜を検討する受験生から最も多く聞く悩みです。しかし結論から言えば、実績の華やかさと志望理由書の評価は比例しません。選考で見られているのは、経験の規模ではなく、その経験から何を考え、志望学部の学びにどうつなげるかです。この記事では、日常の経験から書類の素材を見つける手順と、実績の少なさを思考の深さで補う書き方を解説します。

大学が見ているのは「実績」ではなく「思考」

選考で評価されるのは、経験の規模ではなく、経験から何を考えたかです。たとえば次のような、目立たない経験でも十分な素材になります。

どれも「実績」としては目立ちませんが、問題意識の出発点としては十分です。逆に、大きな実績があっても「楽しかった」で終わっていれば評価にはつながりません。評価されるのは出来事そのものではなく、そこで動いた思考だと理解しておきましょう。

素材を見つける3つの質問

まずは素材を洗い出します。次の3つの質問に、思いつくままに書き出してみてください。

  1. 時間を忘れて取り組んだことは何か?(好奇心の方向)
  2. 納得できなかった・悔しかった出来事は何か?(問題意識の種)
  3. 人からよく頼まれること・褒められることは何か?(強みの手がかり)

この3つを書き出したら、志望する学部の学びと接続できるものを選びます。志望理由書全体の書き方の型は志望理由書の書き方完全ガイドで確認できます。

素材を「深さ」に変える4つの問い

素材が見つかったら、次はそれを掘り下げます。実績の少なさを補うのは、まさにこの掘り下げの深さです。1つの経験について、次の順に問いを重ねてみましょう。

問い引き出すもの
なぜそれに取り組んだのか動機・きっかけ
どこでつまずいたか直面した課題・葛藤
どう考え、どう動いたか思考のプロセスと行動
そこから何を学んだか気づき・価値観の変化

この4つを言葉にできれば、たとえ地味な経験でも、読み手に「この人は考える力がある」と伝わる文章になります。ここで大切なのが一貫性です。動機・経験・学びたいことが一本の線でつながっているほど説得力が生まれます。詳しくは「一貫性」が評価される理由で解説しています。

良い例と惜しい例の違い

同じ経験でも、書き方で印象は大きく変わります。

書き分けの視点は、自己推薦書との違いを理解しておくとさらにはっきりします。両者の役割の違いは自己推薦書と志望理由書の違いを参考にしてください。

これから実績をつくることもできる

高1・高2、あるいは高3の春であれば、出願までに小さな行動を積むことも可能です。

大切なのは規模ではなく、志望動機との接続と、行動したという事実です。ただし、出願直前に慌てて「実績づくり」だけを追うのは逆効果になりがちです。残り時間が少ない場合は、新しい活動を増やすより、今ある経験を深く掘るほうが得策なことが多いです。時間が限られた状況での仕上げ方は出願直前の短期集中の手順にまとめています。

一人で悩まず、対話で掘り起こす

自分の経験の価値は、自分では気づきにくいものです。「こんな話は書くほどのことではない」と本人が切り捨てている経験の中に、実は良い素材が眠っていることが少なくありません。第三者との対話を通じて、「これは素材になる」という発見が生まれます。

オンラインのマンツーマン指導でも、画面越しの対話でこの掘り起こしは十分にできます。書いた文章を提出し、指摘を受けて書き直す——この往復を重ねるほど、志望理由書は具体的になっていきます。この往復のなかで文章は具体的になっていきます。添削がどう進むかは志望理由書の添削サイクルで詳しく解説しています。

経験を1つの段落に組み立てる5ステップ

素材と深さが用意できたら、実際に文章へ組み立てます。実績が少ない場合でも、次の順番で書けば、読み手に思考が伝わる段落になります。

  1. きっかけを書く:その経験に関わることになった状況を、一文で簡潔に示します。
  2. 課題を書く:そこで直面した「うまくいかなかったこと」を具体的に描きます。
  3. 行動を書く:課題に対して自分がどう考え、何をしたのかを書きます。ここが最も評価される部分です。
  4. 学びを書く:行動を通じて気づいたこと・変わった考え方を書きます。
  5. 志望へつなぐ:その学びが、なぜこの学部で学びたいという気持ちにつながるのかを示します。

この5ステップは、どんなに小さな経験でも使えます。逆に、大きな実績でも「行動」と「学び」が薄いと評価につながりにくいため、規模より中身に集中しましょう。書き始める前に5つの要素をメモ書きで並べておくと、段落の流れが崩れにくく、途中で手が止まりにくくなります。

提出前のセルフチェックリスト

書き上げたら、提出前に次の項目を確認します。実績の少なさは、この確認の丁寧さで十分に補えます。

チェックで引っかかった項目は、多くの場合「掘り下げ不足」か「接続不足」です。該当箇所に戻り、4つの問いをもう一度あてて書き直します。

よくある質問

本当に大きな実績がなくても合格できますか

大学・方式によって評価の重点は異なりますが、実績の規模そのものより、経験の掘り下げと志望動機との一貫性を重視する選考は多く見られます。まずは志望校の最新の募集要項で評価の観点を確認したうえで、自分の経験を深めることに時間を使いましょう。

部活も委員会もやっていません。それでも書けますか

書けます。学校の活動に限らず、家庭での役割、アルバイト、趣味、読書、日常で感じた疑問なども素材になります。大切なのは「何をしたか」より「そこで何を考えたか」です。

志望理由書はいつから書き始めるべきですか

早いほど書き直す余裕が生まれます。素材の洗い出しと掘り下げには思った以上に時間がかかるため、出願時期から逆算し、下書きを早めに始めることをおすすめします。

まとめ

無料受験相談のご案内

エクシオアカデミーは、総合型選抜・学校推薦型選抜を専門とする完全オンラインの塾で、全国どこからでも受講できます。無料受験相談では、あなたの経験を一緒に棚卸しし、志望理由書の素材になるものを見つけるところからお手伝いします。「書けることがない」と感じている方こそ、お気軽にご相談ください。

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この記事の監修者

エクシオアカデミー 教務部

監修責任者:代表講師 髙久大輝

総合型選抜・学校推薦型選抜の指導を担当する教務部が、公開前に内容を確認したうえで掲載しています。年度で変わる入試情報は断定を避け、必ず大学公式の募集要項の確認をご案内しています。

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