青学の総合型は「狭き門 × 書類勝負」|自己推薦は3学部5学科だけ——学科がある人の入試【2027年度】

青山学院大学の総合型選抜系入試の本体は「自己推薦入学者選抜」ですが、実施は文学部(英米文・史・比較芸術)・地球社会共生学部・コミュニティ人間科学部の3学部5学科だけ。理工系女子特別(4学科20名)を足しても募集は約104名で、明治(223名)の半分以下というMARCH最狭クラスの門です。そのかわり二次試験の通過率は高く(2026年度は約8割)、実質的な勝負は一次の書類審査。「自分の学科に方式があるか」の確認から始まる入試です。

エクシオの視点

青学は「学科がある人だけの入試」。そのなかで英米文だけがルールの違う別世界

青学の自己推薦は、史学科なら評定4.0+歴史科目、地球社会共生なら評定3.8+英語資格+全国レベルの活動証明、コミュニティ人間なら1年以上の社会貢献活動——と、学科ごとに「この学びの適性を持つ人」を狭く深く指名する設計です。二次の筆記も学科直結(歴史論述・芸術の基礎知識・小論文)で、2026年度の二次通過率は約8割。つまり一次の書類で「学科が求める人物そのもの」だと示せるかがほぼすべてです。

例外が英米文学科です。評定基準なし・既卒可・第一志望要件の記載なしで、入口は英検準1級相当の英語資格だけ。そのぶん志願250人(2026年度)と自己推薦全体の4割近くが集中する最激戦区で、一次通過は約2.7人に1人。英語資格を持つ受験生にとっては、早慶上智の対策と両立しやすい貴重な10月決着の持ち駒になります。

併願ルール

  • ✕ 第一志望要件が基本 — 史・比較芸術・地球社会共生・コミュニティ人間は「第一志望として進学を希望する者」が出願資格。入学確約の明文はありませんが、志望動機は第一志望前提で組み立てる方式です。
  • ✕ 理工系女子特別は専願 — 「合格した場合に入学することを確約できる者」が出願資格で、学校推薦型選抜との併願も不可。女子・現役のみの専願設計です。
  • ◯ 英米文は第一志望要件なし — 英米文学科の要項には専願・第一志望の記載がなく、既卒も出願できます。英語資格を持っていれば組み込みやすい方式です。

「出願する学科への入学を第一志望とし、合格した場合に入学することを確約できる者」(2027年度 理工系女子特別入学者選抜要項・出願資格)

6方式は大きく3タイプ。学科が求める「証明」から逆算する

  • タイプ 1:英語資格型 — 英米文(英検準1級・TOEFL68・IELTS5.5等が出願資格。評定不問・既卒可)と地球社会共生(評定3.8+英検2級相当以上+活動実績)。取った英語資格がそのまま入口になる。
  • タイプ 2:評定+学科適性型 — 史(評定4.0または3.8+歴史探究4.5・二次は歴史論述)・比較芸術(評定4.0または3.8+外国語/歴史4.2・二次は芸術の基礎知識)・コミュニティ人間(社会貢献活動1年以上+評定3.5)。調査書と学科への適性の証明で決まる。
  • タイプ 3:理系女子・専願型 — 理工系女子特別(物理科学・電気電子・機械創造・情報テクノロジー各5名)。数学3.8+理科3.8+英語資格で、二次は数学・理科の基礎学力調査。青学理工の総合型で唯一の入口。

出願は3波。早い組は10月24日、遅い組は11月23日に決まる

種別時期内容・対象逆算の目安
出願2026年8月27日〜9月10日英米文・地球社会共生・コミュニティ人間のWeb出願(書類郵送は9月7日〜10日必着)英語資格の証明書原本と調査書の手配は夏休み前半までに
出願9月17日〜10月1日史学科・比較芸術学科のWeb出願(書類郵送は9月28日〜10月1日必着)史学科は志望動機・理由書が手書き必須+入学者選抜課題も提出
出願9月18日〜10月5日理工系女子特別のWeb出願(書類郵送は10月1日〜5日必着)数学・理科の評定と英語資格の3点セットを確認
発表10月16日一次合格発表(英米文・地球社会共生・コミュニティ人間・理工系女子)一次通過者は10月19日までに二次のWeb出願(3日間)
試験10月24日二次試験(英米文=英日小論文+英日面接/地球・コミュ人間=小論文+面接/理工系女子=数学・理科の基礎学力調査+面接)地球・コミュ人間・理工系女子は相模原キャンパス実施
発表11月13日史学科・比較芸術学科の一次合格発表一次通過者は11月16日までに二次のWeb出願
発表11月16日最終合格発表(英米文・地球社会共生・コミュニティ人間・理工系女子。入学手続は11月30日締切)不合格でも一般選抜(1月出願)へ切替可能な日程
試験11月23日史学科・比較芸術学科の二次試験(筆記〔歴史論述/芸術の基礎知識〕+面接)史学科は歴史史料か歴史英文かを当日選択する論述90分
発表12月1日史学科・比較芸術学科の最終合格発表(入学手続は12月11日締切)12月決着でも一般選抜への切替は日程上可能

学部別の方式ガイド

文学部 英米文学科「自己推薦入学者選抜」

注意:2026年度実績は志願250→一次合格91→最終合格73(一次通過は約2.7人に1人)

注意:出願書類は紙の原本提出が原則。英語資格の証明書原本の手配は早めに

  • 評定基準:数値基準なし(評定平均の数値基準はなし)
  • 英語資格:英検準1級・TOEIC L&R730かつS130・W140・TOEFL iBT68(2026年1月21日以降3.5)・TEAP300・IELTS5.5のいずれか(英検以外は2年以内取得。TOEFLはHome Edition可・MyBest不可、TOEICはIP不可)
  • 募集人員:約30名
  • 出願:Web出願2026年8月27日〜9月10日・一次発表10/16・二次10/24・最終発表11/16
  • 選考:第1次=書類審査(Web出願2026年8月27日〜9月10日・発表10月16日)/第2次=小論文(英語および日本語・60分)+面接(英語および日本語)(2026年10月24日・青山キャンパス。最終発表11月16日)
  • 評価の核:英語資格が出願資格のすべてで、評定基準なし・既卒可・第一志望要件の記載なし。募集約30名に対し2026年度志願250人と、青学自己推薦の4割近くが集中する最激戦区。二次は英文を読んで英語と日本語の両方で書く小論文と、英語・日本語の面接。

エクシオの視点:英検準1級を持っているなら、10月24日決着・第一志望縛りなしという使い勝手のよさは貴重です。ただし競争は一次書類に集中するため、「英語ができる」の先にある英米文学への関心の解像度で差をつける必要があります。

対策記事:青山学院大学文学部の自己推薦入試|対策と求める人物像

文学部 史学科「自己推薦入学者選抜」

注意:現役のみ(2027年3月卒業見込み。高認・インターナショナルスクールは対象外)

注意:2026年度実績は志願52→一次合格26→最終合格14

  • 評定基準:4(または全体3.8以上+「世界史探究」もしくは「日本史探究」4.5以上)
  • 英語資格:数値基準なし(英語資格の出願要件はなし)
  • 募集人員:約13名
  • 出願:Web出願2026年9月17日〜10月1日・一次発表11/13・二次11/23・最終発表12/1
  • 選考:第1次=書類審査(Web出願2026年9月17日〜10月1日。志望動機・理由書+入学者選抜課題を提出・発表11月13日)/第2次=筆記試験(歴史に関する史料または英文を選択する論述・90分)+面接(2026年11月23日・青山キャンパス。最終発表12月1日)
  • 評価の核:評定4.0(または3.8+歴史探究科目4.5)の現役生が対象。二次の筆記は「歴史に関する史料」か「歴史に関する英文」を当日選択して答える論述で、史学の適性を直接測る設計。志望動機・理由書は手書き必須で、生成AI等による作成は禁止と要項に明記。

エクシオの視点:「史料か英文か」を選べる論述は、探究活動などで一次史料に触れた経験がそのまま武器になります。出願時の入学者選抜課題も含め、歴史を学ぶ手つきを見せる入試です。

対策記事:青山学院大学文学部の自己推薦入試|対策と求める人物像

文学部 比較芸術学科「自己推薦入学者選抜」

注意:現役のみ(2027年3月卒業見込み)

注意:2026年度実績は志願44→一次合格13→最終合格6

  • 評定基準:4(または全体3.8以上+外国語4.2以上+「世界史探究」または「日本史探究」4.2以上)
  • 英語資格:数値基準なし(英語資格の出願要件はなし(外国語評定4.2の代替ルートを除く))
  • 募集人員:約8名
  • 出願:Web出願2026年9月17日〜10月1日・一次発表11/13・二次11/23・最終発表12/1
  • 選考:第1次=書類審査(Web出願2026年9月17日〜10月1日・発表11月13日)/第2次=筆記試験(芸術に関する基礎知識・90分)+面接(2026年11月23日・青山キャンパス。最終発表12月1日)
  • 評価の核:美術・音楽・演劇映像を横断して学ぶ学科の適性を、評定と「芸術に関する基礎知識」の筆記で確認する方式。評定4.0(または3.8+外国語4.2+歴史探究4.2)の現役生が対象で、募集約8名の小規模選抜。

エクシオの視点:「芸術に関する基礎知識」の筆記は、鑑賞体験の量がものを言います。展覧会・公演・映画の記録を高2から言語化して貯めておくことが、書類と筆記の両方に効きます。

対策記事:青山学院大学文学部の自己推薦入試|対策と求める人物像

地球社会共生学部「自己推薦入学者選抜」

注意:現役のみ(2027年3月卒業見込み)。留学経験は3か月以上1年半未満の交換留学が対象

注意:2026年度実績は志願220→一次合格95→最終合格54

  • 評定基準:3.8(全ルート共通の必須基準)
  • 英語資格:英検2級(またはCSE1980)・TOEFL iBT54(2026年1月21日以降3.5)・TOEIC L&R550かつS&W240・IELTS4.5・TEAP250・GTEC1100以上のいずれか(「英語資格試験高得点者」枠で出願する場合は英検準1級相当以上が必要)
  • 募集人員:約21名
  • 出願:Web出願2026年8月27日〜9月10日・一次発表10/16・二次10/24・最終発表11/16
  • 選考:第1次=書類審査(Web出願2026年8月27日〜9月10日・発表10月16日)/第2次=筆記試験(小論文・90分)+面接(2026年10月24日・相模原キャンパス。最終発表11月16日)
  • 評価の核:評定3.8+英語資格+「自己アピールできる分野」(英語高得点・留学・ボランティア・スポーツ/文化芸術の全国レベル実績・数検準1級・海外就学のいずれか)の三点セットが出願資格。実績は公的資料での証明が必須で、証明資料がなければ出願資格なし扱いになる。

エクシオの視点:要件は三点セットですが、差がつくのは「自己アピールできる分野」の証明の質です。大会規模や参加者数まで示す証明資料の作り込みが、そのまま一次書類の説得力になります。

対策記事:青山学院大学地球社会共生学部の自己推薦入試(総合型選抜)対策

コミュニティ人間科学部「自己推薦入学者選抜」

注意:社会貢献活動は個人・団体を問わないが、「総合的な探究の時間」や部活動などの学校教育活動は対象外

注意:既卒・就労経験者も出願可能な設計

注意:2026年度実績は志願108→一次合格30→最終合格26

  • 評定基準:3.5(現役卒業(見込)ルートの基準。就労経験ルートには評定基準なし)
  • 英語資格:数値基準なし(英語資格の出願要件はなし)
  • 募集人員:約12名
  • 出願:Web出願2026年8月27日〜9月10日・一次発表10/16・二次10/24・最終発表11/16
  • 選考:第1次=書類審査(Web出願2026年8月27日〜9月10日・発表10月16日)/第2次=筆記試験(小論文・60分)+面接(2026年10月24日・相模原キャンパス。最終発表11月16日)
  • 評価の核:1年以上継続した社会貢献活動歴(部活動・学校行事等の学校教育活動は除く)+評定3.5が現役ルートの出願資格。就労経験者向けのルートもあり、地域活動の実体験を持つ人を選ぶ学部色の強い方式。

エクシオの視点:「学校の外」での1年以上の継続活動という要件は、高3からでは間に合いません。高1・高2のうちに地域活動を始めていることが、この方式の実質的な受験資格です。

対策記事:青山学院大学の自己推薦対策|実施学部と選考の特徴

理工学部 物理科学・電気電子工・機械創造工・情報テクノロジー「理工系女子特別入学者選抜」

注意:女子・現役のみ(2027年3月卒業見込み)

注意:対象外の学科あり(数理サイエンス・化学・生命科学・経営システム工は実施なし)

注意:2026年度実績は志願10→一次合格10→最終合格5(2025年度は実施なし)

  • 評定基準:数学3.8かつ理科3.8(最終学年1学期(前期)まで。全体評定の基準はなし)
  • 英語資格:英検CSE1980・TOEIC L&R550かつS&W240・TOEFL iBT42(2026年1月21日以降3.0)・TEAP225・IELTS4.0・GTEC930のいずれか(スコアは二次の合否判定にも使用される)
  • 募集人員:20名(物理科学・電気電子工・機械創造工・情報テクノロジー各5名)
  • 出願:Web出願2026年9月18日〜10月5日・一次発表10/16・二次10/24・最終発表11/16
  • 選考:第1次=書類審査(Web出願2026年9月18日〜10月5日・発表10月16日)/第2次=基礎学力調査(数学60分+理科60分。理科は物理/化学選択、物理科学科は物理のみ)+面接(2026年10月24日・相模原キャンパス。最終発表11月16日)
  • 評価の核:理工系を志す女子のための専願方式で、4学科各5名。数学・理科の評定各3.8+英語資格が出願資格で、二次は高校範囲の基礎学力調査。出願時の英語スコアも合否判定に使用される。2026年度から実施の新しい方式。

エクシオの視点:2026年度は志願10人に対し合格5人と、要件を満たして基礎学力を仕上げれば十分に狙える倍率でした。青学理工の総合型はこの方式だけなので、該当する人にとっては見逃せない選択肢です。

対策記事:青山学院大学の推薦・総合型選抜まとめ|学部別の入試方式と対策

2026年度の試験結果

学部・方式志願第1次合格最終合格
文学部 英米文学科2509173
地球社会共生学部2209554
コミュニティ人間科学部1083026
文学部 史学科522614
文学部 比較芸術学科44136
理工系女子特別(4学科計)10105
総計684265178

公式「2026年度入学者選抜結果」より(一次志願→一次合格→最終合格)。2025年度の自己推薦計は583→264→158

よくある質問

青山学院大学の総合型選抜はどの学部で受けられますか。

自己推薦入学者選抜を実施するのは文学部(英米文学科・史学科・比較芸術学科)・地球社会共生学部・コミュニティ人間科学部の3学部5学科だけです。このほか理工学部4学科の理工系女子特別入学者選抜(女子のみ)があります。経営・経済・法・国際政治経済・教育人間科学・総合文化政策・社会情報学部に一般の高3生向けの総合型選抜はありません。

青学の自己推薦は専願ですか。

史学科・比較芸術学科・地球社会共生学部・コミュニティ人間科学部は「第一志望として進学を希望する者」が出願資格です(入学確約の明文はありません)。理工系女子特別は入学確約が必要な専願で、学校推薦型選抜との併願も不可。英米文学科には第一志望・専願の記載がありません。

評定平均はどのくらい必要ですか。

学科ごとに異なります。史学科・比較芸術学科は4.0以上(条件つきで3.8以上)、地球社会共生は3.8以上、コミュニティ人間科学は3.5以上(現役ルート)、理工系女子特別は数学・理科それぞれ3.8以上です。英米文学科には評定基準がなく、英語資格が出願資格になります。

英語の資格は必要ですか。

英米文学科(英検準1級・TOEFL iBT68・IELTS5.5・TEAP300等)、地球社会共生学部(英検2級相当以上等)、理工系女子特別(英検CSE1980・TOEIC L&R550かつS&W240等)は英語資格が出願資格です。理工系女子特別はスコアが合否判定にも使われます。史学科・比較芸術学科・コミュニティ人間科学部に英語資格の要件はありません。

浪人生(既卒)でも出願できますか。

学科によります。英米文学科とコミュニティ人間科学部(社会貢献活動ルート・就労経験ルート)は既卒でも出願できます。史学科・比較芸術学科・地球社会共生学部・理工系女子特別は2027年3月卒業見込みの現役生のみです。

選考はどのように行われますか。

全方式とも一次=書類審査、二次=筆記+面接の二段階です。二次の筆記は学科ごとに異なり、英米文は英語と日本語の小論文、史学科は歴史の論述、比較芸術は芸術の基礎知識、地球・コミュ人間は小論文、理工系女子は数学・理科の基礎学力調査です。2026年度の二次通過率は約8割で、実質的な勝負は一次の書類です。

掲載情報の出典と最終確認日

  • 青山学院大学 2027年度 自己推薦入学者選抜要項(文学部英米文学科・史学科・比較芸術学科/地球社会共生学部/コミュニティ人間科学部、いずれも公式サイト掲載PDF)
  • 青山学院大学 2027年度 理工系女子特別入学者選抜要項(公式サイト掲載PDF)
  • 青山学院大学 公式サイト「自己推薦」(実施学部一覧)・「入学者選抜情報(学部)」(選抜区分一覧)
  • 青山学院大学「2026年度・2025年度 入学者選抜結果【学校推薦型選抜・総合型選抜】」(志願者数・合格者数の出典)

いずれも2026-08-25確認。募集人員・出願資格・日程は年度で変わります。出願の際は必ず大学公式の最新の募集要項をご確認ください。