國學院の総合型は「284名・評定不問・併願自由」|公募制自己推薦(AO型)——学内併願まで認める大きな門【2027年度】
國學院大學の総合型選抜は「公募制自己推薦(AO型)」。全6学部13学科・専攻で募集計284名という、首都圏私大でも最大級の規模です。要項には「他大学や試験日の異なる他の試験制度との併願が可能」「本試験制度内における複数学科・専攻への出願は、すべての学部・学科で可能」「高等学校等での学習成績の状況は、出願要件としません」——併願可・学内併願可・評定不問の三点が明文で揃います。そのかわり課題は学科密着型で、古文論述・課題図書小論文・地域分析レポートなど、学科で学ぶ姿そのものが試されます。
エクシオの視点
「間口は最大級、課題は学科密着」——出願自由度と本気度確認の両立
國學院のAO型は、出願のハードルを徹底的に下げています。評定不問・既卒可・併願可、さらに学内の複数学科への出願まで認める設計は、GMARCH・成成明学クラスでも他にほぼありません。募集284名という数も、観光まちづくり49名・法律30名・史24名・日本文21名と学科単位で見て大きい。第一志望群の合間に組み込みやすい入試です。
一方で課題は学科の学びに直結しています。日本文は卒論構想まで書く研究計画と古語辞典持込の古文論述、哲は課題図書を持ち込んで論じる小論文、政治は指定文献(2027年度は宇野重規『政治とは何か』)の読書型小論文、観光まちづくりはA3・1枚の解決策提案シートを5分でプレゼン。神道文化に至っては「漠然とした興味だけでは適格者と認めない」と要項が言い切ります。間口の広さに油断せず、志望学科の課題様式に深く合わせることが合否を分けます。
併願ルール
- ◯ 併願可(他大学・他制度と) — 「本制度は他大学や試験日の異なる他の試験制度との併願が可能です」と要項に明記されています。専願条項はありません。
- ◯ 学内の複数学科・専攻へ出願できる — 「本試験制度内における複数学科・専攻への出願は、すべての学部・学科で可能」。ただし同一試験日に複数学科の受験はできず、検定料は1学科ごとに35,000円かかります。
- ✕ 一次に筆記がある学部に注意 — 神道文化・法・経済は10月18日に一次筆記(総合問題・小論文等)があります。文・人間開発・観光まちづくりは一次書類選考のみです。
「高等学校等での学習成績の状況は、出願要件としません」(令和9年度 公募制自己推薦(AO型)入学試験要項)
一次の型は3種類。書類型・筆記型・提案型から選ぶ
- タイプ 1:書類・研究計画型 — 文学部5学科(課題レポート2000字=研究テーマを論述)・人間開発(将来像レポート2000字)。二次に古文論述・授業受講レポート・小論文など学科別の筆記が待つ。
- タイプ 2:一次筆記型 — 神道文化(課題図書2冊の総合問題60分)・法(小論文90〜120分。政治は指定文献持込可)・経済(総合問題90分=文章+数表・グラフ読解)。10月18日が最初の勝負。
- タイプ 3:探究・提案型 — 観光まちづくり=地域分析レポート1200字+解決策提案シートA3・1枚→5分プレゼン。高校の探究活動をそのまま持ち込める設計で募集49名。
出願9月末→一次10月→二次11月15日の一本道
| 種別 | 時期 | 内容・対象 | 逆算の目安 |
|---|---|---|---|
| 出願 | 2026年9月28日〜10月2日 | 全学部の出願(Web出願・消印有効。検定料35,000円/学科) | 課題レポート・地域分析レポート等の出願課題は夏のうちに完成を |
| 試験 | 10月18日 | 第1次選考の筆記(神道文化・法・経済のみ。渋谷キャンパス)。文・人間開発・観光まちづくりは書類選考のみ | 課題図書・指定文献・サンプル問題(過去問は赤本オンラインで公開)を確認 |
| 発表 | 10月23日 | 第1次選考 合格発表(12:00・Web) | 二次の集合時刻は学部学科ページで確認 |
| 試験 | 11月15日 | 第2次選考(渋谷/人間開発・観光まちづくりは横浜たまプラーザ)。学科別の論述・小論文・面接・プレゼン | 終日の学科は昼食持参。法学部はPC・フリップ持参可の自己アピール |
| 発表 | 11月25日 | 合格発表(12:00・Web)。入学手続は12月2日まで | 不合格でも一般選抜(1月出願)へ切替できる日程 |
学部別の方式ガイド
文学部(日本文・中国文・外国語文化・史・哲)「公募制自己推薦(AO型)」
注意:第1次選考は書類のみ(文学部)。二次は終日になる学科があり昼食持参の指示あり
注意:中国文は満22歳以上なら申請で一次免除(就業経験不問)
- 評定基準:数値基準なし(評定不問(「高等学校等での学習成績の状況は、出願要件としません」と要項明記))
- 英語資格:外国語文化=CEFR B1以上必須/史=CEFR A2以上必須。日本文・中国文・哲は不要(学科で要件が分かれる。スコアは2024年4月以降取得分)
- 募集人員:計86名(日本文21・中国文8・外国語文化21・史24・哲12)
- 出願:出願2026年9月28日〜10月2日・一次発表10月23日・二次選考11月15日・合格発表11月25日・手続〜12月2日
- 選考:第1次=書類選考(学科別の課題レポート2000字・志望理由書・活動レポート等。外国語文化はCEFR B1、史はCEFR A2の英語スコア必須)/第2次=学科別(日本文=古文論述1000字・90分〔紙の古語辞典1冊持込可〕+面接/中国文=授業50分受講→レポート1000字・70分+面接/外国語文化=面接のみ〔英語質疑込み〕/史=英文・古文・漢文から選ぶ論述90分+面接/哲=課題図書持込可の小論文90分+面接)(11月15日)
- 評価の核:5学科それぞれが研究テーマ型の課題を課す学科密着設計。日本文は卒論構想まで書かせる研究計画、哲は課題図書(2027年度=吉岡洋『AIを美学する』)を持ち込んで論じる小論文、中国文は当日授業を受けてレポート。評定不問+併願可のまま、学科の学びへの本気度を直接測る。
エクシオの視点:「古語辞典を持ち込んで古文を論じる」(日本文)などの試験は、その学科で学ぶ姿そのもの。課題レポートの研究テーマの具体性が評価を分けると要項自身が明言しています。テーマを1つに絞ってから書き始めてください。
神道文化学部 神道文化学科「公募制自己推薦(AO型)」
注意:卒業後に神職を目指す学生向けの「実践的神職養成特別コース」あり(入学前と2年次進級前に申込機会)
- 評定基準:数値基準なし(評定不問(全学共通))
- 英語資格:英語検定スコアの提出必須(レベル不問。CEFRに対照可能なもの・2024年4月以降取得分)(スコアの高低は出願要件に影響しない(提出のみ))
- 募集人員:19名
- 出願:出願2026年9月28日〜10月2日・一次発表10月23日・二次選考11月15日・合格発表11月25日・手続〜12月2日
- 選考:第1次=筆記試験60分(神道と宗教の総合問題。課題図書=『プレステップ神道学』第4〜9章・『プレステップ宗教学』第1〜12章)+書類(10月18日・渋谷キャンパス)/第2次=面接20分(志望項目に基づき学修・研究したい内容を具体的に質問)(11月15日)
- 評価の核:全国でほぼ唯一の神道学部の総合型。一次に課題図書2冊を範囲とする筆記があり、「コミック等でイメージ化された神主・巫女への漠然とした興味だけでは適格者と認められない」と要項が明言する本気度重視の設計。英語スコアはレベル不問で提出のみ。
エクシオの視点:課題図書『プレステップ神道学』『プレステップ宗教学』の指定範囲を読み切ることが対策のすべての起点。神社実務・祭式から宗教理論まで6つの志望項目のどれで語るかを先に決めましょう。
法学部 法律学科(法律・法律専門職・政治)「公募制自己推薦(AO型)」
注意:政治専攻の指定文献は年度で変わる(2027年度=宇野重規『政治とは何か』講談社現代新書)
注意:法律専門職は卒業後に法律系専門職に就く意欲・志向性を面接で確認(参照物不可)
- 評定基準:数値基準なし(「高等学校での学習成績の状況(旧評定平均値)などの学業成績は、出願要件としない」(要項に下線つきで明記))
- 英語資格:数値基準なし(英語資格の出願要件はなし(3専攻とも))
- 募集人員:計38名(法律30・法律専門職5・政治3)
- 出願:出願2026年9月28日〜10月2日・一次発表10月23日・二次選考11月15日・合格発表11月25日・手続〜12月2日
- 選考:第1次=小論文試験(法律=120分・1000字程度〔持込不可〕/法律専門職=90分〔指定オンライン授業動画の視聴前提の問題を含む〕/政治=120分・指定文献持込可〔2027年度=宇野重規『政治とは何か』〕)(10月18日・渋谷キャンパス)/第2次=面接20分程度(法律・政治=自己アピール5〜10分+質疑。フリップ・レジュメ・ノートPC・タブレットの持参使用可/法律専門職=エントリーシートに基づく質疑)(11月15日)
- 評価の核:評定不問を要項に下線つきで明記。3専攻で一次の型が分かれる:法律=その場の資料読解型小論文、法律専門職=オンライン授業動画の事前学習型、政治=指定文献の持込可読書型。二次はPC・タブレットまで使える自己アピール面接という、総合型でも珍しいプレゼン自由度。
エクシオの視点:評定不問・併願可・募集30名の法律専攻は、GMARCH志望者の併願先として好条件が揃っています。二次の自己アピールはPC持参可なので、スライド1枚で語る練習をしておくと差がつきます。
経済学部(経済・経営)「公募制自己推薦(AO型)」
注意:満22歳以上は社会人選考(就業経験不問)。資格は出願前3年以内取得分
- 評定基準:数値基準なし(評定不問(全学共通))
- 英語資格:英語CEFR A2以上、数検2級以上、全商簿記1級+全商英検2級(日商簿記2級で代替可)のいずれか(英語資格がなくても数学・簿記の資格で出願要件を満たせる)
- 募集人員:計46名(経済23・経営23)
- 出願:出願2026年9月28日〜10月2日・一次発表10月23日・二次選考11月15日・合格発表11月25日・手続〜12月2日
- 選考:第1次=総合問題試験90分(経済・経営の文章読解+数表・グラフの読解・1000〜1500字論述)+書類(エントリーシート7項目。(7)は関心トピック800字・参考文献必須)(10月18日・渋谷キャンパス)/第2次=面接20分(エントリーシート項目7の発表を含む。資材持込不可)(11月15日)
- 評価の核:出願要件は「英語CEFR A2以上/数検2級以上/全商簿記1級+全商英検2級(日商簿記2級で代替可)」のいずれかという三択で、英語がなくても数学・簿記で出せる。一次の総合問題は経済・経営の文章と数表・グラフをその場で読み解く実力型。
エクシオの視点:数検2級で出せる経済系総合型は貴重。二次面接では「関心トピック800字」の発表が課されるので、書いた内容を資料なしで語れるまで仕上げるのが必修です。
人間開発学部(初等教育・健康体育・子ども支援)「公募制自己推薦(AO型)」
注意:二次は終日のため昼食持参の指示あり。会場は横浜たまプラーザキャンパス
- 評定基準:数値基準なし(評定不問(全学共通))
- 英語資格:数値基準なし(英語資格の出願要件はなし(3学科とも))
- 募集人員:計46名(初等教育16・健康体育18・子ども支援12)
- 出願:出願2026年9月28日〜10月2日・一次発表10月23日・二次選考11月15日・合格発表11月25日・手続〜12月2日
- 選考:第1次=書類選考(レポート2000字「人の育ちを支援するという観点から自らが目指す将来像」+活動報告書+活動計画書600字)/第2次=小論文90分・1000字+面接15分(子ども支援は面接+口頭試問20分:絵本3冊から1冊を選び黙読→その絵本で子どもに伝えたいことを答える)(11月15日・横浜たまプラーザキャンパス)
- 評価の核:小学校教諭(初等教育)・保健体育教諭(健康体育)・幼稚園教諭/保育士(子ども支援)と、教員・保育者志望に特化した学部。「頑張ることを応援する教育」に向けた意欲を評価すると要項が明言。子ども支援の絵本口頭試問が独特。
エクシオの視点:「教員になりたい」の一点で勝負できる設計。レポートは書物・文献で調べたことと自分の経験を両輪にせよ、と要項が採点基準を明かしています。将来像の解像度を上げてから書きましょう。
観光まちづくり学部 観光まちづくり学科「公募制自己推薦(AO型)」
注意:解決策提案シートは半分(A4)に折りたたんで出願。図表・写真の使用可・出典明記
- 評定基準:数値基準なし(評定不問(全学共通))
- 英語資格:数値基準なし(英語資格の出願要件はなし)
- 募集人員:49名
- 出願:出願2026年9月28日〜10月2日・一次発表10月23日・二次選考11月15日・合格発表11月25日・手続〜12月2日
- 選考:第1次=書類選考(地域分析レポート1200字〔地域資源の魅力・価値と持続可能性の課題〕+解決策提案シートA3・1枚〔表現形式自由・図表写真可〕+志望理由書1000字+活動レポート800字)/第2次=面接20分(解決策提案シートを提示しながら5分で説明→提出書類に基づく質疑)(11月15日・横浜たまプラーザキャンパス)
- 評価の核:自分の地域を分析し、A3・1枚で解決策を自由形式で表現し、それを5分でプレゼンする——探究活動そのものを選考にした設計。募集49名は學内最大で、地域探究をやってきた受験生の第一想起になる学部。
エクシオの視点:地域の探究×A3の1枚提案×5分プレゼンは、高校の探究の成果をそのまま持ち込める理想的な舞台。「魅力の紹介」で終わらせず、課題→解決策の因果でシートを組むのが評価の分かれ目です。
よくある質問
國學院大學の総合型選抜は専願ですか。併願できますか。
併願できます。他大学や試験日の異なる他制度との併願が可能と要項に明記されており、さらに学内の複数学科・専攻への出願もすべての学部・学科で認められています(同一試験日の複数受験は不可。検定料は1学科ごと)。
評定平均の基準はありますか。
ありません。「高等学校等での学習成績の状況は、出願要件としません」と要項に明記されています。既卒も出願できます。
英語の資格は必要ですか。
学科によります。外国語文化=CEFR B1以上、史=CEFR A2以上が必須。経済は英語CEFR A2・数検2級・簿記系資格のいずれか(英語以外でも可)。神道文化はレベル不問のスコア提出のみ。他の学科(日本文・中国文・哲・法・人間開発・観光まちづくり)は不要です。
第1次選考はどんな内容ですか。
学部で分かれます。文・人間開発・観光まちづくりは書類選考のみ。神道文化は課題図書2冊を範囲とする総合問題60分、法は小論文90〜120分(政治専攻は指定文献の持込可)、経済は文章と数表・グラフを読み解く総合問題90分を10月18日に受験します。
課題図書や指定文献はありますか。
あります(年度で変わります)。2027年度は、哲学科=吉岡洋『AIを美学する』(試験当日持込可)、政治専攻=宇野重規『政治とは何か』(持込可)、神道文化=『プレステップ神道学』『プレステップ宗教学』の指定範囲、子ども支援=「よい絵本」リストから大学が選ぶ絵本3冊(当日口頭試問)です。
過去問は公開されていますか。
直近2年分の総合型選抜の過去問題・解答が公開されています(外部サイト・赤本オンライン経由)。出題意図(科目別アドバイス)も公式サイトに掲載されています。
掲載情報の出典と最終確認日
- 國學院大學「令和9年度(2027年度)公募制自己推薦(AO型)入学試験要項」(2026年6月版・7月22日更新・77ページ)
いずれも2026-08-26確認。募集人員・出願資格・日程は年度で変わります。出願の際は必ず大学公式の最新の募集要項をご確認ください。