関学の総合型は「辞退できない入試」|全方式が第一志望・入学確約——出願前に覚悟を決める4つの門【2027年度】

関西学院大学の総合型選抜は、探究評価型・グローバル・学部特色・スポーツ選抜の4種類です。最大の特徴は、共通冊子に「本学を第一志望とし強く入学を志望し、合格した場合は本学に入学すること」が全方式の出願資格として明記され、審査日以降は合否にかかわらず辞退できないと定められていること。全方式が併願自由の関西大学とはちょうど正反対で、関関同立で最も拘束の強い設計です。そのぶん2026年度の実質倍率は約2.3倍と、覚悟を決めた人には届きやすい入試でもあります。

エクシオの視点

関学は「辞退できない」と明記するかわりに、通過率で応えている

関西学院の総合型選抜には、他大学の要項ではあまり見ない一文があります。「審査日以降は合否にかかわらず辞退することはできません」。第一志望・入学確約を求める大学は珍しくありませんが、辞退そのものを制度として封じる書き方はかなり強い部類です。総合型選抜内で複数方式を併願することもできず、出願できるのは1つの入学試験・学部・学科・専修・コースだけ。スポーツ選抜にいたっては他大学との併願も認められていません。

そのかわり、数字は受験生に優しく出ています。2026年度は4方式合計で志願1,204人に対し最終合格513人、実質倍率は約2.3倍。関西大学のAO入試(約4.3倍)や立命館(約2.8倍)と比べても通りやすい水準です。とくに学部特色入試は465人→144人、スポーツ選抜は270人→192人。「関学が第一志望」と言い切れる人にとっては、覚悟と引き換えに現実的な合格可能性が用意されている入試だと言えます。

併願ルール

  • ✕ 審査日以降は辞退不可 — 「本学を第一志望とし強く入学を志望し、合格した場合は本学に入学すること」が全方式の出願資格。共通冊子に「審査日以降は合否にかかわらず辞退することはできません」と明記されています。
  • ✕ 総合型選抜内の併願も不可 — 探究評価型・グローバル・学部特色・スポーツ選抜のうち出願できるのは1方式だけ。学部・学科・課程・専修・コースも同一年度内で1つのみです。
  • ✕ 不合格なら一般選抜へは出願可 — 総合型選抜で不合格になった場合、関西学院の一般選抜(一般入試・共通テスト利用)への出願はできます。指定校推薦との併願も可能ですが、指定校推薦に出願した場合は総合型選抜の辞退が認められます。

「本学の総合型選抜は、『本学を第一志望とし強く入学を志望し、合格した場合は本学に入学すること』を出願の資格としています。そのため、審査日以降は合否にかかわらず辞退することはできません」(2027年度 総合型選抜 入学試験要項 共通冊子)

4つの門は求めるものがまったく違う

  • 門 1:探究評価型(11学部) — 高校の授業や正課外活動での探究活動と、その発表実績が必須。英語CEFR B1(理系A2)以上または評定3.5以上を満たせば出願でき、第二次は多くの学部でプレゼンを含む面接。探究学習を正面から評価する方式。
  • 門 2:グローバル(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ) — Ⅰは英語CEFR B1以上(商学部のみB2以上)を土台に、留学・語学研修・模擬国連・弁論大会入賞・国内国際交流のいずれかの実績。ⅡはIB、Ⅲは帰国生徒対象。第一次に筆記審査があるのが特徴。
  • 門 3・4:学部特色(12学部)/スポーツ選抜 — 学部特色は学部ごとに出願資格が別物(神学部は洗礼を受けたキリスト者、経済は数学の成績・数検、教育は語学や簿記など各種検定)。スポーツ選抜は競技実績が入口で、他大学との併願も不可。

出願は9月上旬の1回だけ。決着は11月13日

種別時期内容・対象逆算の目安
出願2026年9月1日〜8日全4方式共通のインターネット出願(出願登録・検定料納入・書類送付)出願できるのは1方式・1学部だけ。探究の成果物や英語スコアは夏までに用意
試験9月26日文学部・学部特色入学試験の第一次審査(他方式より早い)文学部志望で学部特色を狙う場合は9月中に審査がある点に注意
発表10月16日第一次審査(書類審査)の合否発表。探究評価型は227人→146人第二次まで約1週間。プレゼン・面接対策はこの間が勝負
試験10月24日第二次審査(神・文・社会・法・経済・商・人間福祉・国際・教育学部ほか)。面接・プレゼン等探究評価型の多くの学部は探究活動のプレゼンテーションを含む
試験10月31日第二次審査(総合政策・理・工・生命環境・建築学部ほか)学部により審査日が分かれる。要項で自分の学部の日程を確認
発表11月13日第二次審査の合否発表(最終)合格=入学。不合格の場合は関西学院の一般選抜への出願が可能

学部別の方式ガイド

全11学部 神・文・社会・法・経済・商・人間福祉・国際・教育・総合政策・理工系「探究評価型入学試験」

注意:探究活動の発表実績が必須(授業内発表やポスター発表でも可)

注意:理系学部は指定科目の履修要件が追加される

注意:2026年度実績は227→146→84。学部差が大きく文20→15の一方、商41→4・人間福祉17→3

  • 評定基準:3.5(英語資格で代替可)(英語CEFR B1以上(理系学部はA2以上)を有する場合は評定要件を満たさなくてよい(どちらか一方))
  • 英語資格:文系CEFR B1レベル以上/理系CEFR A2レベル以上(4技能)(評定3.5以上で代替可能。両方満たす場合はスコアも提出するようQ&Aで案内)
  • 募集人員:文10・国際10・経済7・法5・社会5・商5・総合政策5・人間福祉3名/神・教育・理・工・生命環境・建築は若干名
  • 出願:出願2026年9月1日〜8日・第一次発表10/16・第二次10/24または10/31・最終発表11/13
  • 選考:第1次=書類審査(探究活動の成果物を含む提出書類。出願2026年9月1日〜8日・発表10月16日)/第2次=面接審査(多くの学部で探究活動のプレゼンテーションを含む。2026年10月24日または10月31日。最終発表11月13日)
  • 評価の核:高校の「教育課程内の授業」または「正課外活動」での探究活動と、その発表実績(学校内の発表会・合同発表会・外部コンテスト等。規模やレベルは問わない)が出願の核。加えて英語CEFR B1以上(理系A2以上)または評定3.5以上のいずれかを満たす。自宅や外部機関で個人的に取り組んだ探究は対象外。

エクシオの視点:「探究をやって、発表した」という事実がそのまま出願資格になる、探究学習世代のための入試です。評定3.5か英検2級級のどちらかでよいので入口は広い。勝負は成果物とプレゼンの質です。

対策記事:関西学院大学総合政策学部の総合型選抜|求める人物像と対策

全学部「グローバル入学試験」

注意:第一次審査に筆記審査が含まれる(他方式は書類審査のみ)

注意:留学経験は客観的資料で証明できるものに限る(私的な旅行・修学旅行は不可)

注意:2026年度実績は242→159→93(Ⅰ174→60、Ⅱ IB 6→5、Ⅲ帰国生徒62→28)

  • 評定基準:数値基準なし(評定平均の数値基準はなし)
  • 英語資格:CEFR B1レベル以上(商学部のみB2レベル以上)。4技能の正規スコア(Ⅱ(IB)・Ⅲ(帰国生徒)は別要件。各試験運営機関の有効期限内のものに限る)
  • 募集人員:学部によりⅠ・Ⅱ・Ⅲあわせて2〜25名(国際学部25名など)
  • 出願:出願2026年9月1日〜8日・第一次発表10/16・第二次10/24または10/31・最終発表11/13
  • 選考:第1次=書類審査+筆記審査(出願2026年9月1日〜8日・発表10月16日)/第2次=学部ごとの面接(口頭試問含む)。2026年10月24日または10月31日。最終発表11月13日
  • 評価の核:Ⅰ(国際的な活躍を志す者)・Ⅱ(インターナショナル・バカロレア)・Ⅲ(帰国生徒)の3区分。Ⅰは英語CEFR B1以上(商学部のみB2以上)を必須の土台とし、海外留学・語学研修・国際交流経験、模擬国連の実績、外国語の弁論大会・エッセイコンテストでの入賞、国内での国際交流経験のいずれか1つ以上が必要。第一次に筆記審査があるのが他方式との違い。

エクシオの視点:英語CEFR B1(英検2級級)は土台にすぎず、その上に「国際的な活動の実績」が要ります。模擬国連や海外研修の経験を証明資料つきで持っている人向けの方式です。

対策記事:関西学院大学グローバル入試|英語資格要件と対策

全12学部 神・文・経済・商・人間福祉・国際・教育・総合政策・理・工・生命環境・建築「学部特色入学試験」

注意:学部ごとに出願資格が完全に異なるため「学部特色入試は〜」と一般化できない

注意:神学部は出願時までに洗礼を受けているキリスト者であることが要件

注意:2026年度実績は12学部計で465→214→144(関学の総合型で最大規模)

  • 評定基準:学部による(生命環境3.8等)(評定要件を課さない学部も多い。志望学部の要項で個別に確認が必要)
  • 英語資格:学部による(人間福祉・総合政策CEFR B1以上/生命環境A2以上/教育はスコア提出のみ)(英語要件のない学部もある。国際学部は中国語・朝鮮語の資格でも可)
  • 募集人員:教育20・商15・総合政策15・経済13・神10名ほか(学部により3〜20名。文学部は若干名)
  • 出願:出願2026年9月1日〜8日・第一次発表10/16(文学部は9/26に第一次審査)・第二次10/24または10/31・最終発表11/13
  • 選考:第1次=書類審査(出願2026年9月1日〜8日・発表10月16日/文学部は第一次審査9月26日)/第2次=面接審査・筆記審査等(学部により異なる。2026年10月24日または10月31日。最終発表11月13日)
  • 評価の核:各学部が求める多様な能力・経験・活動を評価する方式で、学部ごとに出願資格がまったく別物。神学部は洗礼を受けたキリスト者、経済学部は数学の学習成績または実用数学技能検定、人間福祉・総合政策は英語CEFR B1以上、教育学部は英語スコア提出(スコアは問わない)+語学・数学・簿記・歴史能力・地図地理・理科等の検定や実績、国際学部は英語または中国語・朝鮮語の高水準資格、生命環境学部は評定3.8以上+英語CEFR A2以上。

エクシオの視点:関学の総合型で最も枠が大きく(465人→144人)、学部ごとの条件に合致すれば現実的に狙えます。まず志望学部の出願資格を読み、自分の資格・実績が当てはまるかを確かめるところから始めてください。

対策記事:関西学院大学総合政策学部の総合型選抜|求める人物像と対策

全学部「スポーツ選抜入学試験」

注意:関学の総合型で唯一、他大学との併願も禁じられている

注意:2026年度実績は270→196→192(第二次審査の通過率が非常に高い)

  • 評定基準:要項で確認(競技実績が中心の評価)
  • 英語資格:数値基準なし(英語資格の出願要件はなし)
  • 募集人員:要項で確認(全学部で実施)
  • 出願:出願2026年9月1日〜8日・第一次発表10/16・第二次10/24または10/31・最終発表11/13
  • 選考:第1次=書類審査(出願2026年9月1日〜8日・発表10月16日)/第2次=面接審査等(2026年10月24日または10月31日。最終発表11月13日)
  • 評価の核:競技実績を入口とする方式。関学の総合型の中で唯一、他大学との併願も認められない最も拘束の強い設計。2026年度は270人→192人と合格率が高く、要件を満たす受験生には現実的な入口。

エクシオの視点:第一次を通れば196人中192人が合格しており、実質は書類選考の入試です。ただし他大学との併願も封じられるため、競技環境も含めて関学で4年間を過ごす覚悟が前提になります。

対策記事:関西学院大学総合政策学部の総合型選抜|求める人物像と対策

2026年度の試験結果

学部・方式志願第1次合格最終合格
学部特色入学試験(12学部計)465214144
スポーツ選抜入学試験270196192
グローバル入学試験(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ計)24215993
探究評価型入学試験(11学部計)22714684
 └ 探究評価型 社会学部552917
 └ 探究評価型 商学部41164
 └ 探究評価型 文学部201615
 └ 探究評価型 総合政策学部18154
 └ 探究評価型 教育学部18137
 └ 探究評価型 人間福祉学部17103
 └ 探究評価型 経済学部15139
 └ 探究評価型 法学部1398
 └ 探究評価型 国際学部13108
総計1,204715513

公式「入学試験データ2026」の方式別入試結果より(志願者数→第一次審査合格者数→最終合格者数)。グローバル入試の内訳はⅠ国際的活躍174→104→60、Ⅱ IB 6→6→5、Ⅲ帰国生徒62→49→28

よくある質問

関西学院大学の総合型選抜は専願ですか。

全方式が第一志望・入学確約です。共通冊子に「本学を第一志望とし強く入学を志望し、合格した場合は本学に入学すること」が出願資格と明記され、さらに「審査日以降は合否にかかわらず辞退することはできません」と定められています。スポーツ選抜入学試験のみ他大学との併願も認められていません。

総合型選抜の中で複数の方式に出願できますか。

できません。探究評価型・グローバル・学部特色・スポーツ選抜のうち、同一年度内に出願できるのは1つの入学試験・学部・学科・課程・専修・コースのみです。ただし総合型選抜で不合格になった場合、関西学院の一般選抜(一般入試・共通テスト利用)への出願はできます。

探究評価型入学試験の出願資格を教えてください。

高校の「教育課程内の授業」または「正課外活動」で探究活動に取り組んでいること、その探究活動を学校内の発表会・他校との合同発表会・外部の大会やコンテスト等で発表した実績があること(規模やレベルは問いません)、そして英語資格CEFR B1以上(理系学部はA2以上)または全体の学習成績3.5以上のいずれかを満たすことが必要です。理系学部には指定科目の履修要件も加わります。

自分で個人的に取り組んだ探究活動でも出願できますか。

できません。要項のQ&Aに明記されており、対象となるのは所属する高等学校もしくは中等教育学校における「教育課程内の授業」または「正課外活動」で行った探究活動(高校入学後の活動に限る)です。自宅や外部機関で個人的に取り組んだ活動は、外部のコンテストに出場していても対象外です。

英語の資格は必要ですか。

方式によります。グローバル入学試験Ⅰは英語CEFR B1以上(商学部のみB2以上)が必須です。探究評価型は英語CEFR B1以上(理系A2以上)または評定3.5以上のどちらかでよく、英語資格は必須ではありません。学部特色入学試験は学部により異なり、人間福祉・総合政策はCEFR B1以上、生命環境はA2以上、教育学部はスコア提出のみ(スコアは問わない)です。

倍率はどのくらいですか。

2026年度は4方式合計で志願1,204人→第一次合格715人→最終合格513人、実質倍率は約2.3倍でした。方式別では学部特色465→144、スポーツ選抜270→192、グローバル242→93、探究評価型227→84です。探究評価型は学部差が大きく、文学部が20人→15人の一方、商学部は41人→4人、人間福祉学部は17人→3人でした。

掲載情報の出典と最終確認日

  • 関西学院大学「総合型選抜 入学試験要項 共通冊子 2027年度」(併願・入学確約・出願日程の出典)
  • 関西学院大学「探究評価型入学試験要項」「グローバル入学試験要項」「学部特色入学試験要項」「スポーツ選抜入学試験要項」(いずれも2027年度)
  • 関西学院大学「入学試験データ 2026」方式別入試結果PDF(実績の出典)
  • 関西学院大学「本学が指定する英語資格・検定試験のスコアについて」

いずれも2026-08-26確認。募集人員・出願資格・日程は年度で変わります。出願の際は必ず大学公式の最新の募集要項をご確認ください。