関西大学社会安全学部 AO入試【考動力評価型】|模造紙1枚のプレゼン対策
監修:エクシオアカデミー 教務部
関西大学社会安全学部の総合型選抜は、AO入試【考動力評価型】という名称で実施されます。2027年度の募集人員は安全マネジメント学科で5名。そして対策上いちばん重要なのは、模造紙サイズ(788×1091mm)1枚の説明資料を使って5分以内でプレゼンテーションを行うという、他大学ではまず見ない選考形式です。
スライドではありません。紙1枚です。しかも3メートル離れた場所から判読できる必要があります。この制約を知らずに準備を始めると、作り直しになります。
本記事は関西大学「2027年度 アドミッション・オフィス入学試験(AO入試)入学試験要項」(全59ページ)をもとに作成しています。出願書類や日程の細目は必ず関西大学 入試センターの公式要項でご確認ください。
選考の全体像
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 方式名 | AO入試【考動力評価型】 |
| 募集人員 | 安全マネジメント学科 5名 |
| 出願条件① | 関西大学社会安全学部を第一志望とし、強く入学を希望する者 |
| 出願条件② | 全体の評定平均値 3.5以上(※算出できない場合の例外規定あり) |
| 第1次選考 | 入学志望理由書・説明資料の写し・調査書による書類選考 |
| 第2次選考 | 小論文(90分)+ 面接(プレゼン5分以内・口頭試問10分) |
| 小論文の題材 | 統計資料および簡単な英文の読解に基づくもの |
募集5名という規模と、第一志望要件・評定3.5以上という条件を見れば、この方式が「幅広く受け入れる入口」ではないことが分かります。評定が足りていない段階で対策時間を投じる前に、まず要件を満たすかを確認してください。
「考動力」という一語が選考の芯
方式名にもなっている考動力(自ら考えて行動する力)は、大学が定義した言葉です。要項では、求める学生像として「考動力を備え、『安全・安心』『防災・減災』『事故防止』『危機管理』に関する諸問題の解決に積極的に取り組む意欲のある者」と示されています。
ここで読み違えやすいのが、プレゼンテーションのテーマは自由だという点です。防災をテーマにしなければならない、という制約はありません。要項が求めているのは次の3点を説明資料で具体的に説明することです。
- なぜそのテーマに自ら取り組もうと考えたのか
- どのように行動してきたのか
- その考動力を社会安全学部の学びにどう関連づけるのか
つまり評価されているのはテーマの立派さではなく、「自分で考えて動いた」という事実の再現性です。文化祭の運営でも、部活動の課題解決でも、テーマ自体は成立します。逆に、防災ボランティアに参加した経験があっても、参加しただけで自分が何を考えて何を変えたのかが語れなければ、この方式の趣旨からは外れます。
説明資料の仕様が対策を決める
要項に書かれている説明資料の条件は具体的です。ここを外すと当日そのものが成立しません。
- 模造紙サイズ(788×1091mm)1枚で作成する
- 手書きでも大判プリンタ等での印刷でも可
- 写真や印刷した紙を貼り付けても構わないが、当日剥がれても糊やテープは貸し出されない
- 3メートル程度離れた場所から判読できるように作成する
- 説明資料以外の持ち込みは認められない(掲示板・磁石・指示棒は試験室で全員に提供される)
- プレゼンは5分以内。延長は一切認められない
3メートルという距離指定から逆算すると、文字サイズは相当大きくなります。A4の企画書をそのまま拡大したような資料は、情報量が多すぎて読めません。紙1枚に載る情報量は、話す5分に収まる量とほぼ一致すると考えて設計するのが現実的です。
出願時の「写し」と当日の資料は別物でよい
見落とされやすい規定がひとつあります。出願時にはA3サイズ程度に縮小した説明資料の写しを提出しますが、要項には「第2次選考の際に用いる説明資料については、この写しと同一である必要はありません。出願後に得られた成果などに基づいて加筆・修正いただいて構いません」と明記されています。
これは対策上かなり大きな意味を持ちます。出願の締切に合わせて活動を無理に完結させる必要がなく、出願後も探究を続けて、その進展を当日の資料に反映できるということです。出願時点を到達点ではなく途中経過として設計できるかどうかが、資料の説得力を分けます。
なお、写しの裏面には高等学校名と氏名の記載が必要です。写しは資料を撮影した写真でも構いませんが、内容が判読できることが条件です。
小論文は「統計資料+英文」への慣れが要る
第2次選考の小論文は90分。題材は統計資料および簡単な英文の読解に基づくものと要項に明示されています。文章だけを読んで意見を述べる形式ではありません。
対策の方向は2つです。
- 数値を読む練習:グラフや表から傾向を読み取り、そこから言えること・言えないことを切り分ける。災害統計や事故統計は、母数の取り方で見え方が変わる典型例です
- 平易な英文に慣れる:難解な学術英語ではなく「簡単な英文」とされていますが、時間内に読んで論述に使う必要があります
資料から数値を扱う書き方は資料・グラフ読み取り型小論文の着眼点と数値の使い方で、限られた時間での配分設計は小論文の時間配分で解説しています。
準備の順番
- 要件を確認する(評定3.5以上・第一志望)。ここが満たせないなら別方式を検討する
- テーマを決める。防災に限定せず、自分が実際に動いた経験から選ぶ
- 行動の記録を掘り起こす。写真・配布物・記録ノートなど、資料に貼れる素材を集める
- 模造紙1枚のレイアウトを設計する。3メートル先から読める文字量に絞る
- 5分で話す練習を繰り返す。延長が認められない以上、時間超過は準備不足として見えます
- 口頭試問10分に備える。資料に書いていない部分を突かれる前提で、なぜその判断をしたのかを言語化しておく
- 出願後も探究を続ける。当日資料は加筆・修正できます
よくある質問
防災の活動経験がないと出願できませんか
要項ではプレゼンテーションのテーマは自由とされており、防災分野の活動経験が出願条件になっているわけではありません。求められているのは「自ら考えて行動した」経験と、それを社会安全学部の学びに関連づける説明です。ただし求める学生像には安全・防災・事故防止・危機管理への意欲が明記されているため、テーマが何であれ、その関心との接続は必要です。
プレゼン資料はパワーポイントで作れませんか
第2次選考で使用するのは模造紙サイズ1枚の説明資料です。スライドを投影する形式ではありません。手書きでも大判プリンタでの印刷でも構いませんが、3メートル程度離れた場所から判読できることが条件です。
評定平均が3.5に届いていない場合はどうすればよいですか
【考動力評価型】は評定平均値3.5以上を学部が特に定める基準としています(出願資格の一部区分に該当しない場合や、外国における教育を受けて評定平均値が算出できない場合の例外規定があります)。基準に届かない場合は、評定を要件としない他大学の総合型選抜も含めて出願計画を組み直すほうが現実的です。
併願はできますか
出願条件に「関西大学社会安全学部を第一志望とし、強く入学を希望する者」とあります。第一志望であることが前提の方式である点を踏まえて出願計画を立ててください。併願の可否に関する詳細な取り扱いは、必ず最新の要項本文でご確認ください。
まとめ
- 関西大学社会安全学部の総合型選抜はAO入試【考動力評価型】。2027年度の募集人員は5名
- 出願には第一志望であることと評定平均3.5以上が求められる
- 第2次選考は90分の小論文(統計資料+簡単な英文の読解)と面接(プレゼン5分以内・口頭試問10分)
- プレゼンで使うのは模造紙サイズ1枚の説明資料。3メートル先から判読できること、持ち込みは資料のみ、延長なし
- プレゼンのテーマは自由。評価されるのは「自ら考えて行動した」過程と、社会安全学部の学びへの接続
- 出願時の写しと当日の資料は同一でなくてよく、出願後の進展を反映できる
- 数値・日程・要件は年度で変わるため、必ず関西大学の最新の入学試験要項で確認する
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この記事の監修者
エクシオアカデミー 教務部
監修責任者:代表講師 髙久大輝
総合型選抜・学校推薦型選抜の指導を担当する教務部が、公開前に内容を確認したうえで掲載しています。年度で変わる入試情報は断定を避け、必ず大学公式の募集要項の確認をご案内しています。