慶應SFCのAO入試2027|評価者2名・生成AI規定・1次選考免除

監修:エクシオアカデミー 教務部

慶應義塾大学SFC(総合政策学部・環境情報学部)のAO入試で、出願が間に合わなくなる原因として最も多いのは、書類の完成度ではありません。「志願者評価」の依頼が遅れることです。

SFCでは、志願者を客観的に知る立場にある2名に評価を依頼する必要があり、この2名の入力が完了するまで入学志願票を印刷できません。入学志願票は郵送書類の一つなので、評価が終わらなければ出願そのものが完了しません。自分の努力だけではどうにもならない工程が、締切の手前に置かれています。

この記事では、要項からしか読み取れない実務上の要点を先に整理します。

本記事は慶應義塾大学「2026年度 アドミッションズ・オフィスによる自由応募入試(AO入試)2026夏秋AO」要項をもとに作成しています。2026夏秋AOは2027年4月入学および2027年9月入学が対象です。細目は必ずSFCアドミッションズ・オフィスの公式要項でご確認ください。

選考の全体像

項目内容
募集人員総合政策学部150名・環境情報学部150名(2026年度実施のAO入試 4月入学/9月入学の合計)
1次選考入力・提出された書類(資料を含む)による選考
2次選考1次合格者への面接試験。1人30分程度、湘南藤沢キャンパスで実施
最終判定2次の結果と1次選考の評価をあわせて総合的に判定
面接の言語「日本語」「英語」「どちらでも可」から出願時に選択(後から変更不可)
出願書類の言語「日本語」「英語」の2択で出願時に選択(後から変更不可)

2026夏秋AOの日程

手続き日程
オンライン申請2026年8月3日(月)10:00 〜 9月1日(火)15:00
郵送書類の提出2026年9月1日(火)〜 9月2日(水)(国内は消印有効・海外は必着)
1次選考合格発表2026年10月8日(木)11:00〜
2次選考(面接)総合政策学部:10月17日(土)・18日(日)のいずれか<br>環境情報学部:10月24日(土)・25日(日)のいずれか
2次選考合格発表2026年11月2日(月)11:00〜

オンライン申請の締切から郵送締切までが実質1日しかありません。評価者の入力待ちがここに重なると詰みます。要項も「一日以上の余裕をもって完了させるよう」注意を促しており、締切に間に合わなければ理由を問わず受け付けないと明記されています。

志願者評価:推薦書ではなく「評価書」

SFCが求めているのは推薦書ではありません。要項は明確に「推薦書ではなく評価書として作成を依頼してください」と書いています。

「推薦書ではなく評価書」という指定は、依頼のしかたにも影響します。褒めてもらうための依頼ではなく、自分を客観的に見てきた人に、良い面も課題も含めて書いてもらう前提です。担任の先生に限る必要もありません。部活動の指導者、探究活動でお世話になった外部の方、アルバイト先の責任者など、その活動を実際に見ていた人のほうが具体的に書けます。

実務としては、評価者の承諾を先に取り、メールアドレスを確認してから登録するのが鉄則です。評価依頼のメールが届かない場合は出願マイページから登録削除と再登録ができますが、その分の時間は失われます。

生成AIの扱いが明文化されている

SFCの要項には、生成AIについての規定が書かれています。ここは他大学ではまだ珍しく、対策のしかたに直結します。

要項の趣旨は次のとおりです。「志望理由」「入学後の学習計画」「自己アピール」「任意提出資料」について、生成AIによって生成されたものを受験生独自の成果物とはみなさない。 一方で、生成AIを学びを深めるための補助的ツールとして利用することは差し支えないとしています。

要項はさらに踏み込んで、生成AIに頼り切る使い方は「他力本願そのもの」であり、生成AIをもちいた情報収集と自身の来歴や経験を掛け合わせながら思考を深めることで初めて自分の考えが形成されると説明しています。

つまりSFCが見ているのは、出力された文章の巧拙ではなく、その考えがあなたの経験から立ち上がっているかどうかです。よくできた文章ほど、面接30分で来歴との接続を問われます。下書きの整理に使うのは構いませんが、経験の裏づけがない主張を借りてくると、2次選考で崩れます。

1次選考免除という制度がある

指定されたコンテストで所定の成績をおさめた場合、1次選考が免除されます。証明する書面(厳封)を添えて申請します。

要項に挙げられている対象と成績には、次のようなものがあります。

対象コンテスト所定の成績
小泉信三賞全国高校生小論文コンテスト(慶應義塾関連)小泉信三賞受賞者(次席・佳作は除く)
三田文学新人賞(慶應義塾関連)最終候補者
日本数学オリンピック予選Aランク者
高校生・高専生科学技術チャレンジ(JSEC)最終審査進出者
化学グランプリ1次選考通過者
日本生物学オリンピック予選(旧:1次選考)通過者
全国物理コンテスト 物理チャレンジ第2チャレンジでの金・銀・銅、他各賞

※ 対象コンテストと所定の成績は毎年見直され、変更されることがあります。

重要な制約が2つあります。1次選考免除の申請は、総合政策学部・環境情報学部を通じて1回限りです。複数のコンテストで成績をおさめていても申請は1回だけで、春AOで免除申請して出願が受理されていれば、夏秋AO以降で環境情報学部に出願する場合も申請できません。

高2の段階でこれらのコンテストに手が届きそうなら、出願計画に組み込む価値があります。逆に、免除を狙って多くのコンテストに手を広げても、申請できるのは1回だけです。

提出物の分量

提出物分量
活動報告自己評価した内容とそれを選んだ理由を日本語200字以内(英語選択時は400字以内・目安80words)
志望理由・入学後の学習計画・自己アピール ①文章日本語2000字以内(英語選択時は4000字以内・目安800words)
同 ②自由記述A4サイズ2枚以内・10MB以内のPDF 1ファイル。表現方法は自由
任意提出資料10点まで

活動報告では、中学校卒業以降に取り組んだすべての分野の活動を入力し、最もアピールしたい活動や成果を項目ごとに3つまで「◎」でチェックします。受賞歴や成果は、できるだけ任意提出資料で根拠を示すよう求められています。

自由記述が「表現方法は自由」である一方で、2枚を1つのPDFにまとめる必要がある点は見落としやすい仕様です。

なお、ドイツ語またはフランス語での多言語能力評価を希望する場合は、その言語で「入学後の構想」を述べた文書と語学試験の結果を追加で提出します。英語以外の言語に強みがある人には使える枠です。

準備の順番

  1. 評価者2名の目星をつけ、承諾を取る。ここが最も他人任せになる工程なので最初に動く
  2. 出願書類と面接の言語を決める。どちらも出願時の選択で、後から変更できません
  3. 1次選考免除の対象になりうるか確認する。該当するなら証明書面の手配(厳封)に時間が要ります
  4. 活動報告を200字に絞る。すべてを書く欄ではなく、選んだ理由を説明する欄です
  5. 志望理由2000字と自由記述A4 2枚を、役割を分けて設計する。同じ内容を繰り返さない
  6. 任意提出資料で根拠を出す(10点まで)
  7. 面接30分に備える。書いた内容を自分の来歴から説明できる状態にしておく

書類の組み立て方は志望理由書の書き方完全ガイド、活動の整理は活動報告書の書き方もあわせてご覧ください。慶應の他方式と比較したい場合は慶應義塾大学の推薦・総合型選抜まとめが出発点になります。

よくある質問

SFCのAO入試は評定平均が低くても出願できますか

要項の出願資格に評定平均の基準は設けられていません。1次選考は入力・提出された書類(資料を含む)によって行われます。ただし調査書等の成績・卒業に関する証明書類は提出物に含まれます。出願資格の詳細は必ず要項本文で確認してください。

志願者評価は誰に頼めばよいですか

志願者を客観的に評価できる方であれば、志願者との関係は問われません。ただし2親等内の親族は除かれます。担任の先生に限る必要はなく、活動を実際に見ていた指導者や外部の方でも構いません。評価者2名の入力が完了しないと入学志願票を印刷できないため、早めに承諾を取ってください。

生成AIを使って志望理由書を書いてもよいですか

要項では、志望理由・入学後の学習計画・自己アピール・任意提出資料について、生成AIによって生成されたものを受験生独自の成果物とはみなさないとされています。学びを深めるための補助的なツールとして使うことは認められていますが、自身の来歴や経験と掛け合わせて思考を深めることが前提です。面接は1人30分程度あり、書いた内容の背景を問われます。

総合政策学部と環境情報学部の両方に出願できますか

2次選考の実施日は学部ごとに分かれています(総合政策学部は10月17日・18日、環境情報学部は10月24日・25日)。なお1次選考免除の申請については、両学部を通じて1回限りという制限があります。出願そのものの取り扱いは要項本文で確認してください。

まとめ

無料受験相談のご案内

エクシオアカデミーは、総合型選抜・学校推薦型選抜を専門とする完全オンラインの塾で、全国どこからでも受講できます。志望理由2000字と自由記述A4 2枚をどう役割分担させるか、評価者に何をどう依頼するかは、一人で判断しにくい部分です。進め方に迷っている方は、無料受験相談を予約するからお気軽にご相談ください。

この記事の監修者

エクシオアカデミー 教務部

監修責任者:代表講師 髙久大輝

総合型選抜・学校推薦型選抜の指導を担当する教務部が、公開前に内容を確認したうえで掲載しています。年度で変わる入試情報は断定を避け、必ず大学公式の募集要項の確認をご案内しています。

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