面接の長所短所の答え方|選び方と成長物語への変換法
監修:エクシオアカデミー 教務部
面接で「長所と短所を教えてください」と聞かれたとき、多くの受験生が悩むのは短所をどう答えるかです。結論から言うと、長所は志望学部のアドミッションポリシーに合う資質を1つ選び、短所はその長所と表裏一体になるものを選んだうえで、改善への取り組みを含めた「成長物語」として語るのが最も評価されやすい答え方です。この記事では、長所短所の選び方の基準と、短所をマイナス印象にしない具体的な構成方法を解説します。
なぜ面接で長所短所が聞かれるのか
大学側が長所短所を尋ねる目的は、単に人柄を知りたいからだけではありません。主に次の3点を確認しています。
- 自己理解の深さ:自分を客観的に分析できているか
- 入学後の適応力:短所があっても学び続けられる姿勢があるか
- アドミッションポリシーとの整合性:大学が求める資質と合っているか
特に総合型選抜・学校推薦型選抜では、学力試験では測れない人物像を面接で確認します。長所短所の質問はその代表格であり、回答の中身だけでなく「話し方」や「一貫性」も見られています。話し方の基礎については面接が苦手でも逆転できる:話し方より「一貫性」を磨く準備術で詳しく解説していますので、あわせて確認しておくと安心です。
長所の選び方:アドミッションポリシーから逆算する
長所を選ぶときにやりがちな失敗が、「自分が好きな長所」をそのまま話してしまうことです。しかし面接で評価されるのは、志望学部が求める人物像に合致した長所です。
選び方の手順は次の通りです。
- 志望学部のアドミッションポリシーを読み、求める資質のキーワードを抜き出す
- 自分の経験の中で、そのキーワードに合致するエピソードを探す
- エピソードの中から、再現性のある行動特性(長所)を言語化する
アドミッションポリシーの具体的な調べ方や読み解き方はアドミッションポリシーの調べ方と読み解き方:出願校リストのつくり方にまとめていますので、志望理由書の作成と合わせて活用してください。
長所の例と対応するアドミッションポリシーのキーワード
| 長所の例 | 対応しやすいキーワード | エピソードの探し方 |
|---|---|---|
| 粘り強さ | 探究心、継続力 | 部活動や研究活動で困難を乗り越えた経験 |
| 協調性 | チームワーク、多様性 | 委員会・行事での役割分担の経験 |
| 主体性 | 自ら課題を発見する力 | 課外活動を自分で立ち上げた経験 |
| 柔軟性 | 異文化理解、対応力 | 留学や地域活動での適応経験 |
留学経験がある場合の長所の伝え方は、留学経験の伝え方|志望理由書・面接でのアピールと失敗例も参考になります。
短所の選び方:避けるべきNGパターン
短所の選び方には明確な基準があります。以下のような短所は面接では避けたほうが無難です。
- 学業や学生生活に致命的な支障が出る短所(例:「約束を守れない」「感情のコントロールができない」)
- 長所と矛盾しすぎる短所(協調性を長所に挙げながら「人と関わるのが苦手」と言うなど)
- 改善の努力が見えない短所(言いっぱなしで終わってしまうもの)
一方で、評価されやすい短所には共通点があります。
- 長所の「裏返し」になっている(例:粘り強さ→頑固になりがち)
- 改善に向けて具体的な行動を取っている、または取ろうとしている
- 大学生活・研究活動において致命傷にならない
長所と短所のペア例
| 長所 | 表裏一体の短所 | 成長のポイント |
|---|---|---|
| 粘り強い | 一人で抱え込みやすい | 周囲に相談する習慣を身につけた |
| 協調性がある | 意見を言いにくいことがある | 議論の場で発言する意識を持った |
| 計画性がある | 予定外の変化に弱い | 柔軟に対応する練習を重ねた |
| 行動力がある | 慎重さを欠くことがある | 事前準備の重要性を学んだ |
このように長所と短所を対にして考えると、話に一貫性が生まれ、面接官にも自己理解の深さが伝わります。
短所を成長物語に変える答え方の型
短所をそのまま述べるだけでは印象がマイナスになりがちです。そこで有効なのが、「短所→気づいたきっかけ→改善のための行動→現在の変化」という4段階の構成です。
成長物語の4段階構成
- 短所の提示:結論として短所を一言で述べる
- 気づいたきっかけ:どのような経験でその短所を自覚したか
- 改善のための行動:具体的にどう取り組んだか
- 現在の変化・今後の意識:完全には克服できていなくても、意識して行動していることを伝える
例えば「計画性はあるが、予定外の変化に弱い」という短所であれば、次のように語ることができます。
私の短所は、予定通りに進まないと焦ってしまうところです。文化祭の準備で急な人手不足が起き、当初の計画通りに進められなくなった経験から、この課題に気づきました。それ以降、複数の代替案をあらかじめ用意しておく習慣をつけ、変化にも落ち着いて対応できるよう意識しています。今後も想定外の状況に柔軟に対応できるよう、経験を積んでいきたいと考えています。
この構成は、1分程度の自己紹介と組み合わせて練習すると効果的です。構成の型については大学面接の1分自己紹介|構成テンプレと文字数目安で詳しく解説しています。
質問の意図別に見る答え方の注意点
長所短所は聞かれ方によってニュアンスが変わることがあります。
- 「長所短所を教えてください」→ シンプルに1つずつ、簡潔に
- 「短所を克服するために何をしていますか」→ 行動プロセスを重点的に
- 「短所が原因で失敗した経験はありますか」→ 失敗から学んだ姿勢を強調
こうした派生質問への対応も含め、面接全体の質問パターンを事前に把握しておくと安心です。総合型選抜の面接でよく聞かれる質問と回答例は総合型選抜の面接対策|よく聞かれる質問と回答例に、学校推薦型選抜向けの質問は推薦入試の面接でよく聞かれる質問15選と、答え方の原則にまとめています。あわせて確認しておくと、本番での対応力が高まります。
練習方法:一人で完結させないことが大切
長所短所の答え方は、頭の中で考えているだけでは仕上がりません。声に出して話すと、文章では気づかなかった違和感や、長すぎる・短すぎるといったバランスの問題が見えてきます。
練習の際に意識したいポイントは以下の通りです。
- 時間を計る:長所短所はそれぞれ30秒〜1分程度が目安(学校や方式により異なるため募集要項の指示があれば従う)
- 録音・録画して見返す:話し方の癖や表情の硬さを客観的に確認する
- 第三者からフィードバックをもらう:家族や先生、オンラインの模擬面接などを活用する
特にオンラインでの模擬面接は、地方在住で近くに専門的な指導者がいない受験生にとって有効な選択肢です。対面との違いや活用のコツはオンラインの模擬面接は効果ある?対面との違いと活用のコツで紹介しています。また、オンラインならではの通信環境やマナーについては大学入試のWeb面接(オンライン面接)対策:準備・マナー・注意点まとめも確認しておくとよいでしょう。
総合型選抜の全体像や併願戦略も含めて対策を進めたい方は、総合型選抜の解説ページもあわせてご覧ください。
よくある質問
短所が思いつきません。どう探せばよいですか
家族や友人、先生など身近な人に「私の短所は何だと思うか」を聞いてみるのがおすすめです。自分では長所だと思っている特性が、見方を変えると短所として言い換えられることもあります。例えば「集中力がある」は「周りが見えなくなることがある」と言い換えられます。
短所を複数聞かれた場合はどう対応すればよいですか
1つの短所を深く語れるように準備しておき、追加で聞かれた場合には関連する別の側面を簡潔に補う形で対応します。無理に新しい短所をその場で考え出す必要はなく、事前に2つ程度は用意しておくと安心です。
長所短所は志望理由書に書いた内容と変えてもよいですか
基本的には一貫性を持たせることが望ましいです。志望理由書に書いた自己PRと面接での回答が大きく矛盾すると、自己理解が浅い印象を与えかねません。表現は多少変えてもよいですが、根拠となるエピソードや方向性は揃えておきましょう。
まとめ
- 長所はアドミッションポリシーに合う資質から逆算して選ぶ
- 短所は長所と表裏一体になるものを選び、致命的な弱点は避ける
- 短所は「気づき→行動→変化」の成長物語として語ると印象がよくなる
- 志望理由書との一貫性を保ち、声に出して練習することが大切
- オンラインの模擬面接なども活用し、第三者からの客観的なフィードバックを得る
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この記事の監修者
エクシオアカデミー 教務部
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