面接「高校生活で頑張ったこと」の答え方|構成と例文
監修:エクシオアカデミー 教務部
「高校生活で最も頑張ったことは何ですか」は、志望理由と並ぶ定番の質問です。答えに詰まる受験生の多くは、この質問を「実績を答える質問」だと受け取っています。しかし、大学が確かめようとしているのは成果の大きさではなく、課題にどう気づき、どこで判断を変えたかという過程です。全国大会の記録でも、委員会での小さな改善でも、評価のされ方は変わりません。結論として、答えは「何に取り組んだか」「何が問題だったか」「自分は何をしたか」「結果と、その後変わったこと」「大学での学びとの接続」の5つを、1分・約300字でまとめます。
実績ではなく過程が見られる理由
総合型選抜は、点数で自動的に順位がつく入試ではなく、大学の教員が一人ひとりを判断する入試です。判断する側にとって、実績の記録は「何が起きたか」しか教えてくれません。知りたいのは、入学後にその人がどう動くかです。だから、過程が材料になります。
具体的には、次のことが読み取られています。
- 課題を自分で見つけたのか、与えられたものだったのか
- 動き出すときに、何を根拠にしたのか
- うまくいかない場面で、何を変えたのか
- その経験のあと、動き方が変わったのか
四つ目まで答えられると、入学後の行動が推測できるようになります。結果が出なかった経験でも、なぜ出なかったのかを自分で説明できていれば、思考の深さを示す材料になります。
1分で答える構成
| パート | 話す内容 | 字数目安 |
|---|---|---|
| ①結論 | 何に取り組んだか。活動名ではなく取り組みの中身で | 30〜40字 |
| ②課題 | 何が問題だったか。数字や事実で | 50〜70字 |
| ③行動 | 自分で決めてやったこと。うまくいかなかった場面を含む | 100〜120字 |
| ④結果と変化 | 何が変わったか。その後の自分の動き方 | 50〜70字 |
| ⑤大学での学びとの接続 | 学部の学びとの対応を1文 | 30〜50字 |
③が長いのは、ここが「頑張った」の中身だからです。「毎日練習しました」は努力の量であって、判断の跡ではありません。何がうまくいかず、そこで何を変えたのかまで話します。
⑤は短くてかまいませんが、必ず入れます。⑤が無いと、面接官には「良い話だったが、本学とどう関係するのか」が残ります。
回答例(約300字)
面接では敬体で話します。 ①〜⑤は上の表と対応しています。受賞歴も役職も無い例にしています。
①私が最も取り組んだのは、図書室の利用が減っている原因を調べて、配架を変えたことです。②委員会では貸出数が3年間で4割減ったと毎年報告されていましたが、理由は分からないままでした。③そこで1か月間、昼休みの来館者を学年別に数えました。1年生の利用が突出して少なく、聞くと「どこに何があるか分からない」という声が多かったため、学年別のおすすめ本を入口に並べる棚を提案しました。置き場所がないという理由で一度断られたので、返却棚の一部を空ける配置図を作って司書の先生に相談し、2か月の試行という形で認めてもらいました。④貸出数は前年同期比で約2割増え、それ以来、提案の前にまず数を数えるようになりました。⑤貴学ではこの姿勢を、データにもとづく分析として学び直したいと考えています。
②に「3年間で4割減」、④に「約2割増」という確かめられる数字があります。③には断られた場面と、そこで配置図を作るという判断の変更が入っています。④は感想ではなく、その後の動き方の変化です。県大会も受賞もありませんが、面接官が見たい過程はそろっています。
志望理由と同じ場面を使ってください
「頑張ったこと」は単独では聞かれません。志望理由、自己紹介、長所と同じ面接の中で出てきます。ここで質問ごとに別の活動を出すと、どれも浅く聞こえます。 一つの場面を、角度を変えて使うほうが、一人の人物として像が結ばれます。
| 質問 | 同じ図書室の場面の使い方 |
|---|---|
| 自己紹介 | 「調べて動く」という強みの根拠として30秒で |
| 志望理由 | 「感覚ではなく事実で語りたい」という問いの出発点として |
| 頑張ったこと | 課題から行動、その後の変化までを1分で |
| 長所 | 疑問を放置しないという傾向の根拠として |
| 短所 | 一人で抱え込んだ場面として |
長所・短所での使い方は大学面接の長所短所の答え方|例文と成長物語への変換法、自己紹介での使い方は大学面接の1分自己紹介|構成テンプレと例文・文字数目安で扱っています。書類側での書き分けは自己推薦書とは?書き方の構成テンプレと例文(800字)を参照してください。
続けて聞かれる質問と備え
| 聞かれること | 面接官が確かめたいこと | 備え |
|---|---|---|
| 断られたとき、どう感じましたか | 困難への向き合い方 | 感情と、そのとき取った行動を続けて |
| 一番大変だったのはどこですか | 過程の理解 | 場面を1つ、事実で |
| それは一人でやったのですか | 協働の姿勢 | 自分の役割と仲間の役割を分けて |
| うまくいかなかったことはありますか | 分析力 | 失敗と、その後に変えたこと |
| その経験は大学でどう生きますか | 一貫性 | ⑤を学部の分野名で具体化 |
三つ目はよく聞かれます。自分の貢献を明確にしつつ、仲間の役割にも触れると、主体性と協働の両方が伝わります。挫折について聞かれた場合の組み立ては面接の挫折経験の答え方|状況→行動→学びで構成で扱っています。
評価が下がる答え方
- 「部活動を頑張りました」で終わる:活動名だけでは、課題も判断も伝わりません
- 努力の量で押す:「毎日3時間練習しました」は、考えたことの説明になりません
- 結果の大きさだけを話す:過程が無いと、面接官には評価する材料が残りません
- 課題が無い:「楽しかった」「良い経験でした」は感想であって課題ではありません
- ⑤が無い:良い話のまま終わります
- 2分を超える:③を長くしすぎる人が多く見られます。工夫の場面を1つに絞ります
練習の手順
- 自分から動いた場面を10個書き出す。結果が出たかどうかは問わない
- 「課題・行動・その後の変化」の三つがそろうものを1つ選ぶ
- 5パートを箇条書きにする。文章にしない
- 1分で話して録音し、③が長すぎないか確認する
- 上の深掘り5問を、第三者に順不同で聞いてもらう
2で選ぶ基準は、結果の大きさではありません。課題と判断を具体的に話せるかどうかです。面接全体の準備は総合型選抜の面接対策|よく聞かれる質問と回答例を参照してください。
面接の形式・時間・質問の傾向は大学・学部・入試方式で異なります。準備の際は各大学の最新の募集要項と選考の説明を確認してください。
よくある質問
部活動しかやっていません
部活動でかまいません。「部活動を頑張った」ではなく、その中で何が課題で、自分が何を変えたのかを話します。練習方法の工夫、後輩への教え方の見直し、チーム内の問題への対処など、自分で決めて動いた場面を1つ選んでください。
結果が出なかった活動でもよいですか
かまいません。なぜ結果が出なかったのかを構造として説明でき、その後どう行動を変えたかまで話せれば、結果が出た話よりも思考の深さが伝わります。
勉強を頑張ったことを答えてもよいですか
答えられます。ただし「成績が上がった」だけでは過程が見えません。何が課題で、勉強の方法をどう変えたのかを③で具体的に話し、⑤で学部の学びに接続してください。
まとめ
- 見られているのは実績の大きさではなく、課題への気づきと判断の変更
- 構成は、取り組み・課題・行動・結果と変化・大学での学びとの接続
- ③に半分近くを使い、うまくいかなかった場面と、そこで変えたことを入れる
- 自己紹介・志望理由・長所短所と同じ場面を、角度を変えて使う
- 活動名だけ、努力の量だけ、結果だけ、⑤なしは評価につながりにくい
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エクシオアカデミーは、総合型選抜・学校推薦型選抜を専門とする完全オンラインの塾で、全国どこからでも受講できます。この質問は、どの場面を選ぶかで答えの質がほぼ決まります。自分の経験のうちどれを、どの角度で話すかを整理したい方は、無料受験相談を予約するからご相談ください。
この記事の監修者
エクシオアカデミー 教務部
監修責任者:代表講師 髙久大輝
総合型選抜・学校推薦型選抜の指導を担当する教務部が、公開前に内容を確認したうえで掲載しています。年度で変わる入試情報は断定を避け、必ず大学公式の募集要項の確認をご案内しています。