成蹊大学の総合型選抜|5学部・募集81名——書類と筆記・討論で直接測る自己推薦型【2027年度】
成蹊の総合型は「評定不問 × 当日の実力」
成蹊大学の総合型選抜(自己推薦型)は、経済・経営・法・国際共創・理工の5学部で実施されます(文学部は実施なし)。最大の特徴は、評定平均の数値基準がなく、現役・既卒の区別も一切ないこと。そのかわり二次審査で筆記(読解・数的思考・数学)や討論・プレゼンを課し、学力と思考力を当日直接測る設計です。専願(入学確約)で、2026年度は一般区分計で志願380名→合格108名(約3.5倍)でした。
エクシオの視点
評定の門がない代わりに、二次の「筆記」がある。書類だけでは決まらない
成蹊の自己推薦型には、評定平均の下限がありません。経済学部の英語資格も「持っていること」だけが条件でスコア基準なし。入口は総合型としてかなり広い部類です。そのかわり、二次審査は全学部に筆記系の審査があります。経済は事前公開の文献資料にもとづく筆記、経営は読解×数的思考×図表分析の60分、法は国語のマークシート75分、理工は数学90分+科学技術記述30分。「書類と面接だけの入試」を想像していると足をすくわれます。
倍率は学部差が大きく、2026年度は経営(総合経営)が志願132→合格31の約4.3倍で最大。一方、環境サステナビリティ学は25→16の1.6倍、経済数理は5→3でした。専願である以上、第一志望として出す前提で、この倍率差と自分の持ち札(数検・統計検定は明文で評価対象)を突き合わせて学部を選ぶのが定石です。
併願ルール
- ✕ 専願(入学確約) — 出願資格に「合格した場合は、必ず本学に入学する者」と明記。総合型選抜では1区分・1学科(専攻)のみ出願できます。
- ◯ 現役・既卒の区別なし — 「現役、既卒の区別は一切ありません」と要項に明記。浪人生でも自己推薦型に出願できます(この明記は総合型では珍しい)。
- ✕ 文学部は自己推薦型なし — 文学部で実施されるのは帰国生・社会人特別受験のみ。文系で成蹊を狙う場合は経済・経営・法・国際共創から選ぶことになります。
「成蹊大学の各学部で学修することを強く志望し、合格した場合は、必ず本学に入学する者」(2027年度 入学試験要項 総合型選抜・出願資格)
5学部の二次審査は3タイプ。筆記の中身から逆算して選ぶ
- タイプ 1:文献・資料の筆記型 — 経済(事前公開の文献資料にもとづく筆記40分+プレゼン)・国際共創(資料の記述式40分+プレゼン)。読解と要約・意見構成の練習が直結する。
- タイプ 2:討論型 — 経営(総合分析力の筆記60分+グループ討論)・法(国語マークシート75分+グループ討論60分)。要項は「相手の意見を統合する資質」を重視すると明言。
- タイプ 3:理系実力型 — 理工(数学的思考90分+科学技術記述30分+口頭試問)。途中経過も採点対象。専攻は入学手続時に選べる。
出願から発表まで、約2ヶ月のスケジュール
| 種別 | 時期 | 内容・対象 | 逆算の目安 |
|---|---|---|---|
| 出願 | 2026年9月23日〜10月7日 | 全学部の出願(消印有効。書類は手書き・黒ボールペン指定) | 課題レポートのテーマは6月3日、二次の課題資料は10月中旬にS-NET公開。出願前から確認を |
| 試験 | 11月14日 | 経済・経営・国際共創・理工の二次審査(筆記+プレゼン/討論) | レジュメはA4判1枚を4部持参。パワーポイント等は使用不可 |
| 試験 | 11月28日 | 法学部の二次審査(基礎読解力審査+討論力審査) | 現代文のマークシート対策とグループ討論の練習を |
| 発表 | 11月20日・12月5日 | 二次合格発表(経済・経営・国際共創・理工=11/20、法=12/5) | 不合格でも一般選抜(1月出願)に切り替えられる日程 |
学部別の方式ガイド
成蹊大学 経済学部(経済数理・現代経済)|総合型選抜(自己推薦型)
注意:経済数理学科は数Ⅰ・A・Ⅱ・Bすべて履修+数学の修得単位13単位以上が出願要件
注意:活動報告書では実用数学技能検定・統計検定を「特に重要な評価対象」と要項に明記
注意:2026年度実績(一般区分):経済数理 志願5→合格3/現代経済 志願18→合格10
- 評定基準:数値基準なし(評定平均の数値基準なし(調査書は提出。書類・筆記系審査で学力を直接測る設計))
- 英語資格:英語外部検定(英検・TOEFL iBT・TOEIC L&R・IELTS・GTEC・TEAP・ケンブリッジ)のいずれかの成績提出が必須(スコアの下限基準なし)(TOEFL ITP・TOEIC IP等の団体特別受験スコアは不可。IELTSはアカデミックモジュールのみ)
- 募集人員:計14名(経済数理4・現代経済10)
- 出願:出願2026年9月23日〜10月7日・一次発表11月6日・二次11月14日・二次発表11月20日
- 選考:第1次=書類審査(調査書・志望理由書・活動報告書・課題レポート1200字程度〔テーマは6月3日にS-NET公開〕)/第2次=事前学習確認審査40分(事前公開の文献資料〔和文・英文・数値・図表〕にもとづく筆記)+発表審査 約20分(レジュメによる10分プレゼン+質疑+自己アピール2分)(11月14日)
- 評価の核:課題文献を正確に理解・分析し、自分の考えを筆記とプレゼンの両方で表現できるかを測る。文献資料は10月15日に公開され、二次はその読み込みが前提。2026年度実績は経済数理5→3・現代経済18→10。
エクシオの視点:英語資格は「持っていれば出せる」ゆるい入口ですが、二次の事前学習確認審査は英文資料も出ます。数検・統計検定が明文で評価対象なので、理系寄りの受験生には相性のよい経済学部です。
対策記事:成蹊大学の総合型選抜対策|学部別に解説
成蹊大学 経営学部(総合経営)|総合型選抜(自己推薦型)
注意:2026年度実績(一般区分):志願132→一次合格93→二次受験86→合格31(約4.3倍)
注意:志願者は3年連続増(2024年87→2025年130→2026年132)
注意:討論力審査にはメモ・資料の持ち込み可
- 評定基準:数値基準なし(評定平均の数値基準なし(調査書は提出。書類・筆記系審査で学力を直接測る設計))
- 英語資格:数値基準なし(英語資格の出願要件はなし)
- 募集人員:25名
- 出願:出願2026年9月23日〜10月7日・一次発表11月6日・二次11月14日・二次発表11月20日
- 選考:第1次=書類審査(調査書・志望理由書・活動報告書・課題レポート〔テーマは6月3日にS-NET公開〕)/第2次=総合分析力審査60分(和文・英文の読解、数的思考、図表分析の筆記。過去問がS-NETに公開)+討論力審査(課題レポートのテーマでグループ討論)(11月14日)
- 評価の核:筆記(読解×数的思考×データ分析)とグループ討論の組み合わせ。討論は「自分の意見の主張」より「相手の意見を統合し、誰もが納得する結論を導く資質」を重視すると要項が明言している。2026年度は志願132→合格31と、自己推薦型で最大の激戦。
エクシオの視点:評定・資格の入口がないぶん志願が集まり、成蹊で最も倍率が高い方式です。討論は「論破」ではなく統合力の勝負。グループ討論の練習を対策に組み込めるかで差がつきます。
対策記事:成蹊大学の総合型選抜対策|学部別に解説
成蹊大学 法学部(法律・政治)|総合型選抜(自己推薦型)
注意:2026年度実績(一般区分):法律 志願43→合格9/政治 志願52→合格9
注意:政治学科は2025年24→2026年52と志願が倍増し、難化(合格は18→9)
注意:二次の合否は書類・基礎読解力・討論力を総合的に組み合わせて判定
- 評定基準:数値基準なし(評定平均の数値基準なし(調査書は提出。書類・筆記系審査で学力を直接測る設計))
- 英語資格:数値基準なし(英語資格の出願要件はなし(語学試験の成績は書類審査の評価対象))
- 募集人員:計15名(法律9・政治6)
- 出願:出願2026年9月23日〜10月7日・一次発表11月6日・二次11月28日・二次発表12月5日(法学部のみ他学部より2週間遅い日程)
- 選考:第1次=書類審査(調査書・志望理由書・活動報告書・学修計画レポート・語学試験の合格/成績等を総合評価。自由提出資料も審査対象)/第2次=基礎読解力審査75分(高校「国語」の基礎。現代の国語・言語文化〔近代以降のみ〕・全マークシート・配点50)+討論力審査 約60分(テーマは6月3日公開・グループ討論・配点50)(11月28日)
- 評価の核:求める学生像は「ゼミを引っ張る学生」。単なる調整役ではなく、「強い個性」と「主体的に他者と協働できる能力」を書類・読解・討論の3審査で多角評価すると要項が明言。2026年度実績は法律43→9・政治52→9。
エクシオの視点:基礎読解力審査は「国語のマークシート」という総合型では珍しい形式。古文漢文は出ないので、現代文の読解演習がそのまま対策になります。討論はここでも統合力重視です。
対策記事:成蹊大学の総合型選抜対策|学部別に解説
成蹊大学 国際共創学部(国際日本学・環境サステナビリティ学)|総合型選抜(自己推薦型)
注意:2026年度実績(一般区分):国際日本学 志願59→合格14(4.2倍)/環境サステナビリティ学 志願25→合格16(1.6倍)
注意:課題レポートは参考文献の明記必須(記載がないと評価が下がる)
- 評定基準:数値基準なし(評定平均の数値基準なし(調査書は提出。書類・筆記系審査で学力を直接測る設計))
- 英語資格:英語外部検定試験成績が一次審査の評価書類に含まれる(出願要件としての下限基準はなし)(スコアが高いほど書類審査(配点60)で有利になる設計)
- 募集人員:計12名(国際日本学5・環境サステナビリティ学7)
- 出願:出願2026年9月23日〜10月7日・一次発表11月6日・二次11月14日・二次発表11月20日
- 選考:第1次=書類審査(調査書・志望理由書・活動報告書・英語外部検定成績=配点60+課題レポート=配点40)/第2次=理解力・思考力審査40分(資料〔文章・数値・図表〕をもとにした記述式)+発表・質疑応答審査 約20分(10分プレゼン+質疑。課題は10月20日公開)(11月14日)
- 評価の核:一次の配点(書類60+課題レポート40)が明示されている、書類勝負の色が濃い方式。二次は記述式とプレゼンの二本立て。2026年度実績は国際日本学59→14・環境サステナビリティ学25→16と、専攻で倍率が大きく異なる。
エクシオの視点:同じ学部でも国際日本学4.2倍・環境サス1.6倍と倍率差が大きい方式。環境・サステナビリティ探究をやってきた人には、実績がそのまま活きる狙い目です。
対策記事:成蹊大学の総合型選抜対策|学部別に解説
成蹊大学 理工学部(理工学科=5専攻)|総合型選抜(自己推薦型)
注意:出願要件:数学の修得単位14単位以上(旧課程13単位以上)かつ理科10単位以上
注意:2026年度実績(一般区分):志願46→合格16(2.9倍。2025年は30→12)
注意:思考力審査は「途中経過もすべて解答用紙に書く」指定。試行錯誤の過程が採点対象
- 評定基準:数値基準なし(評定平均の数値基準なし(調査書は提出。書類・筆記系審査で学力を直接測る設計))
- 英語資格:数値基準なし(英語資格の出願要件はなし)
- 募集人員:15名(5専攻一括)
- 出願:出願2026年9月23日〜10月7日・一次発表11月6日・二次11月14日・二次発表11月20日
- 選考:第1次=書類審査(調査書・志望理由書・活動報告書)/第2次=思考力審査90分(数学的思考力。途中経過も採点・配点50)+表現力審査30分(当日出題の科学技術テーマの記述・配点20)+面接審査30分程度(口頭試問・配点30)(11月14日)
- 評価の核:午前に筆記2本(数学的思考90分+科学技術記述30分)、午後に口頭試問という、当日の実力で決まる理系型。評価は減点法ではなく加点法と要項に明記。出願は「理工学科」一括で、専攻(データ数理・コンピュータ科学・機械システム・電気電子・応用化学)は入学手続時に選択できる。
エクシオの視点:専攻を入学手続まで決めなくてよいのは、理系内で興味が定まりきらない人に大きい利点。筆記は「難問」より「基本を丹念に詰める」タイプなので、数学の記述練習が王道の対策です。
対策記事:成蹊大学の総合型選抜対策|学部別に解説
2026年度の試験結果
| 学部・方式 | 志願 | 第1次合格 | 最終合格 |
|---|---|---|---|
| 経営(総合経営) | 132 | ― | 31 |
| 国際共創・国際日本学 | 59 | ― | 14 |
| 法学部 政治 | 52 | ― | 9 |
| 理工(5専攻一括) | 46 | ― | 16 |
| 法学部 法律 | 43 | ― | 9 |
| 国際共創・環境サステナビリティ学 | 25 | ― | 16 |
| 経済(2学科計) | 23 | ― | 13 |
| 総計 | 380 | ― | 108 |
2027年度要項掲載の2026年度入試結果(自己推薦型・一般区分。志願者数→二次合格者数)。経済の内訳は経済数理5→3・現代経済18→10
よくある質問
成蹊大学の総合型選抜(自己推薦型)は専願ですか。
専願です。出願資格に「合格した場合は、必ず本学に入学する者」と明記されています。出願できるのは1区分・1学科(専攻)のみです。
評定平均の基準はありますか。
ありません。5学部とも評定平均の数値基準はなく、調査書は提出しますが下限の指定はありません。そのかわり二次審査の筆記(読解・数的思考・数学など)で学力を直接測ります。
浪人生(既卒)でも出願できますか。
できます。「現役、既卒の区別は一切ありません」と要項に明記されています。
英語の資格は必要ですか。
経済学部のみ、英検・TOEFL iBT・TOEIC L&R・IELTS・GTEC・TEAP・ケンブリッジのいずれかの成績取得が出願要件です(スコアの下限基準はなし)。国際共創学部は出願要件ではありませんが、一次審査の評価書類に英語外部検定成績が含まれます。他学部に英語要件はありません。
倍率はどのくらいですか。
2026年度の一般区分は5学部計で志願380→合格108(約3.5倍)。学部差が大きく、経営132→31(4.3倍)・国際日本学59→14(4.2倍)に対し、理工46→16(2.9倍)・環境サステナビリティ学25→16(1.6倍)でした。
合格したあとは何かありますか。
入学準備プログラムがあります。全学部共通のTOEIC課題に加え、学部別の課題(課題図書の要約、数学・理科の演習と添削指導など)に取り組みます。成蹊は出願から入学準備プログラム終了までを「入試」と位置づけています。
掲載情報の出典と最終確認日
- 成蹊大学「2027年度 入学試験要項 総合型選抜」(2026年7月発行・第4版。自己推薦型・帰国生特別受験・社会人特別受験)
- 同要項「入試結果」(2024〜2026年度の学部・区分別 志願者数・合格者数)
- 同要項「吉祥寺ブリリアント奨学金」案内(地方出身学生予約型・年額45万円・300名)
いずれも2026-08-26確認。募集人員・出願資格・日程は年度で変わります。出願の際は必ず大学公式の最新の募集要項をご確認ください。
成蹊大学を検討するなら、あわせて見ておきたい大学
成成明学獨國武の他の大学です。併願できるか・評定が要るか・規模がどれくらいかは大学ごとに大きく違うので、出願先を決める前に並べて確認してください。
- 成城大学の総合型選抜(掲載4方式・併願可) — 併願可。学内2学部併願も制度化——一次の型(書類/筆記/課題図書)で選ぶ
- 明治学院大学の総合型選抜(掲載7方式・入学確約) — 第一志望・入学確約型。評定なし〜3.8まで学科で入口が分かれる約250名のAO
- 獨協大学の総合型選抜(掲載5方式・原則専願) — 原則専願・高スコア5グループのみ併願可。語学資格の別表が入口
- 國學院大學の総合型選抜(掲載6方式・併願可) — 併願可・学内併願可・評定不問。284名の大規模AOを学科密着課題で選抜
- 武蔵大学の総合型選抜(掲載4方式・原則併願可) — 原則併願可(専願はゼミ力重視方式のみ)。筆記・語学・制作と学部で勝負所が違う