志望理由書400字の構成テンプレと例文・削り方
監修:エクシオアカデミー 教務部
志望理由書を「400字以内」と指定されるのは、Web出願の入力欄や、設問が複数に分かれている書類でよく見られます。400字は原稿用紙1枚で、一つの問いと、その問いをこの学部で扱う理由だけが入ります。結論として、配分は結論50字・きっかけと問い120字・調べた結果と大学での研究230字を目安にします。前置きと将来の職業像は、最初から書かない前提で設計してください。この記事では、この配分と常体で書いた例文、800字から削る順番、入力欄特有の注意点を扱います。
400字はどのくらいの分量か
| 指定の書き方 | 目安 |
|---|---|
| 400字以内 | 360〜400字 |
| 400字程度 | 370〜420字 |
| 300〜400字 | 380字前後 |
400字は、書き出してみると「結論ときっかけを書いた時点で残り200字」という状態になります。この200字に、調べた結果と大学での研究を収めることになるため、前置き・情景描写・将来像を入れない設計が前提になります。
400字の段落配分テンプレート
| 段落 | その段落の役割 | 字数目安 |
|---|---|---|
| ①結論 | 何を明らかにしたいのかを1文で | 40〜60字 |
| ②きっかけと問い | 場面を1文、問いを1文 | 100〜130字 |
| ③調べた結果と大学での研究 | 確かめたことと残ったこと、この学部で扱う理由 | 210〜250字 |
600字以上の型にある「大学での研究」の独立段落と「結び」はありません。③の最後の一文が結びを兼ねます。読み手が400字で確かめられるのは、関心が本物かどうかと、なぜこの学部かの二点だけです。
短い指定でも、③から「自分で確かめたこと」を落とさないでください。関心と志望だけを400字で述べた書類は、丁寧に書かれていても、他の志願者と区別がつかなくなります。
各段落で意識すること
- ①結論:「私は〜を明らかにしたいと考え、貴学△△学部を志望する」の1文のみ
- ②きっかけと問い:場面は1文で事実だけを書き、2文目を問いにします
- ③調べた結果と大学での研究:確かめたことを1〜2文、限界を1文、学部の学びとの対応を1文。将来の職業は書きません
注釈つき例文(約400字)
3段落を埋めた例文です。志望理由書は「だ・である」の常体で書きます。 ①〜③は上の表と対応しています。
①私は、災害時の情報が高齢者に届かない仕組みを明らかにしたいと考え、貴学△△学部を志望する。
②昨年の大雨のとき、避難情報が携帯電話に配信されたが、祖父は通知に気づかず、近所の人の声かけで初めて避難した。情報は発信されているのに届いていない。この状態はなぜ生じるのか。
③総務省の通信利用動向調査では、高齢層の情報機器の利用率が他の年代より低い水準にとどまることが示されている。ただし、機器を持たないことだけが原因とは考えにくい。私は自治会の協力を得て、70歳以上の30人に、情報を最初に知った経路を尋ねた。携帯電話の通知を挙げた人は6人にとどまり、大半は家族か近隣からの伝達であった。もっとも、この結果から地域内の関係の厚さが要因だと結論づけることはできない。貴学△△学部で、情報の伝達を社会的な関係の構造として分析する手法を学び、届く経路と届かない経路を分ける条件を明らかにしたい。
全体で約390字です。②は場面を1文、問いを1文にしています。③は公的な統計に触れ、自分で聞いた結果を数字で示し、「結論づけることはできない」と限界を置いたうえで、学部の学びに接続しています。②の「祖父」の描写を長くしなかったことで、③に230字を残せています。
800字の原稿を400字に削る順番
800字を半分にするには、文を短くするのではなく、段落ごと落とす判断が必要です。
| 順番 | 削る対象 | 削れる字数の目安 |
|---|---|---|
| 1 | 導入の前置き | 40〜60字 |
| 2 | 将来の職業像 | 80〜120字 |
| 3 | きっかけの情景描写 | 60〜100字 |
| 4 | 結びの独立した段落 | 50〜80字 |
| 5 | 二つ目のエピソード・二つ目の大学の特徴 | 60〜100字 |
残すのは、②の問いの一文、③の「確かめたこと」と「残ったこと」、そして学部の学びとの対応です。400字から600字・800字へ伸ばす場合は、社会の問題としての位置づけを独立させ、調べた結果を厚くします。志望理由書600字の構成テンプレと例文・削り方と志望理由書800字の構成テンプレと例文・時間配分で、それぞれの配分を扱っています。
Web出願の入力欄で400字が指定されたとき
400字の指定は入力欄で課されることが多く、紙の書類とは数え方も操作も違います。提出前に次を確認してください。
- 字数の数え方:改行・空白・句読点を含むかどうか。含む場合、空行を入れると本文が削られます
- 段落分け:改行が字数に含まれるなら、空行ではなく改行1回で区切ります
- 字下げ:入力欄では下げないことが多く、全角空白を入れると3字分を消費します
- 文字種:丸数字や機種依存文字が文字化けすることがあります
- 入力の保存:途中保存の可否と、締切の時刻を確認しておきます
入力欄の字数カウンターと自分で数えた字数が食い違う場合は、カウンターに従います。テキストエディタで400字に整えてから貼り付け、カウンターの表示を確認してから提出するのが確実です。何割を目安に埋めるかは志望理由書は何割埋める?字数の目安と足りない時の対処で扱っています。
400字でよくある失敗パターン
- 結論が最後に来る:きっかけから書き始めると、読み手は志望学部を最後まで保留したまま読むことになります
- エピソードを2つ入れる:それぞれが1文になり、どちらも残りません
- 将来の職業を書く:50字を使うと、学部の学びとの対応が消えます
- ③が「充実した環境」で終わる:学部の学びに触れない文は、400字では致命的です
- 問いが無い:「感動した」「憧れた」で②が終わると、③がつながりません
設問が複数ある場合
「志望理由」「入学後の学び」「将来の目標」のように設問が分かれ、それぞれ400字という形式もあります。この場合、本記事の3段落を3回繰り返すのではなく、設問ごとに書く内容を分担させます。志望理由の欄には問いと調べた結果、入学後の学びの欄には手法と計画、将来の目標の欄には取り組みたい課題を置く、という配分です。同じ内容を三度書くと、読み手には材料が一つしかないように見えます。
字数の指定・設問・入力欄の仕様は大学ごとに異なり、年度によって変わります。出願の際は必ず最新の募集要項と出願システムの案内を確認してください。
よくある質問
400字に将来の夢は書かなくてよいですか
書かなくてかまいません。400字で確かめられるのは、関心が本物かどうかと、なぜこの学部かの二点です。将来像は面接で答えられるように準備しておけば足ります。
400字を1段落で書いてもよいですか
分けることをおすすめします。改行が字数に含まれる場合は、空行を入れずに改行だけで3段落に区切ってください。
調べた結果を書く余裕がありません
②の描写を削ってください。多くの場合、場面の説明に150字以上を使っています。出来事は問いにつながる部分だけで足ります。
まとめ
- 400字は3段落。結論・きっかけと問い・調べた結果と大学での研究
- 前置きと将来の職業像は最初から書かない設計にする
- 削ってよいのは前置き・将来像・情景描写・結び・二つ目の要素
- 残すのは問いの一文、確かめたことと残ったこと、学部の学びとの対応
- 入力欄は改行と空白の数え方を確認し、エディタで整えてから貼り付ける
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エクシオアカデミーは、総合型選抜・学校推薦型選抜を専門とする完全オンラインの塾で、全国どこからでも受講できます。400字は、何を書くかよりも何を捨てるかで決まります。複数の設問にどう内容を割り振るかを含めて相談したい方は、無料受験相談を予約するからご連絡ください。
この記事の監修者
エクシオアカデミー 教務部
監修責任者:代表講師 髙久大輝
総合型選抜・学校推薦型選抜の指導を担当する教務部が、公開前に内容を確認したうえで掲載しています。年度で変わる入試情報は断定を避け、必ず大学公式の募集要項の確認をご案内しています。